ブックマーク / gendai.media (33)

  • SNS時代に再確認するJ. S. ミル『自由論』のすごさ…150年前も変わらずいた「不快な議論でマウントを取る人たち」(関口 正司)

    前編記事【「自由論」J. S. ミルも「うつ」だった…「神童」と呼ばれた思想家が父から受けた「過酷なスパルタ教育」】」では思想家ミルの幼少期から青年期にかけての出来事を消化した。この後編記事でも引き続き解説していく。 『自由論』『功利主義』で知られるJ. S. ミルとは何者だったのか。教科書に必ず出てくる思想家だが、何がすごいのか。 実はその生涯は波瀾万丈、思想の中身は150年後のSNS時代でも古びない鮮烈なものだった――! 没後150年にあわせて刊行された中公新書の評伝『J・S・ミル――自由を探究した思想家』の著者であり、岩波文庫版『自由論』『功利主義』の翻訳者でもある政治哲学者の関口正司氏が解説する。 ※記事は関口正司『J・S・ミル――自由を探究した思想家』から抜粋・編集したものです。 『自由論』の執筆と伴侶ハリエットの死 ミルの代表作である『自由論』だが、それを書き上げる作業は、目

    SNS時代に再確認するJ. S. ミル『自由論』のすごさ…150年前も変わらずいた「不快な議論でマウントを取る人たち」(関口 正司)
    DavitRice
    DavitRice 2023/08/14
  • 「自由論」J. S. ミルも「うつ」だった…「神童」と呼ばれた思想家が父から受けた「過酷なスパルタ教育」(関口 正司)

    『自由論』『功利主義』で知られるJ. S. ミルとは何者だったのか。教科書に必ず出てくる思想家だが、何がすごいのか。 実はその生涯は波瀾万丈、思想の中身は150年後のSNS時代でも古びない鮮烈なものだった――! 没後150年にあわせて刊行された中公新書の評伝『J・S・ミル――自由を探究した思想家』の著者であり、岩波文庫版『自由論』『功利主義』の翻訳者でもある政治哲学者の関口正司氏が解説する。 ※記事は関口正司『J・S・ミル――自由を探究した思想家』から抜粋・編集したものです。 9人兄弟の長男として誕生したJ. S. ミル イギリスの首都ロンドンの主要な鉄道ターミナルのひとつに、キングスクロス駅がある。市内の北部に位置し、近いところではケンブリッジなどイースト・アングリア各地、遠くはエディンバラをはじめスコットランドの諸都市に向かう列車の始発駅である。「ハリー・ポッター」シリーズのファンに

    「自由論」J. S. ミルも「うつ」だった…「神童」と呼ばれた思想家が父から受けた「過酷なスパルタ教育」(関口 正司)
    DavitRice
    DavitRice 2023/08/14
  • 日本での「不毛な反ポリコレの議論」を超えるために、これから「参照されるべき視点」(ベンジャミン・クリッツァー)

    3つの「エセ真理」 2018年にアメリカで出版されてベストセラーになった憲法学者のグレッグ・ルキアノフと社会心理学者のジョナサン・ハイトの共著が、11月末、日でも『傷つきやすいアメリカの大学生たち 大学と若者をダメにする「善意」と「誤った信念」の正体』という邦題で翻訳が出版された。 書は、アメリカの大学で巻き起こっている「キャンセル・カルチャー」や「ポリティカル・コレクトネス」の問題が発生する背景や、アメリカの学生たちが「Woke(政治や社会問題に対する意識が高い人たちの俗称)」になっている原因を分析したである。 具体的には、1995年以降に生まれてネットやSNSと共に育ってきた「i世代」と呼ばれる若者たちの世代的特徴や、学問の理念よりも経済的利益を優先するあまりに若者たちを「お客様」として扱うようになった現代の大学の体質などが、さまざまな文献や数多くの具体例を参照しながら、問題の原

    日本での「不毛な反ポリコレの議論」を超えるために、これから「参照されるべき視点」(ベンジャミン・クリッツァー)
    DavitRice
    DavitRice 2022/12/14
    2020年にも現代ビジネスの連続記事で紹介したジョナサン・ハイトとグレッグ・ルキアノフの『傷つきやすいアメリカの大学生たち』について、現在の日本で読まれるべき意義を改めて論じています!
  • 【独占インタビュー】スティーブン・ピンカーが語った「進歩・傷つきやすさ・合理性」について(スティーブン・ピンカー) @gendai_biz

    『21世紀の啓蒙』『暴力の人類史』などの著作で知られ、さきごろ新著『人はどこまで合理的か』が刊行されたハーバード大学心理学教授スティーブン・ピンカー博士に、批評家ベンジャミン・クリッツァー氏が行ったインタビューを3回シリーズでお届けする。3回シリーズの最終回は、キャンセルカルチャーと進歩の関係や、合理性や民主主義に日人が取りがちな否定的態度などについて聞いた。 世界は悪くなっている? ——最近では「キャンセルカルチャーやWokeのせいで世の中はどんどん悪くなっている」と言っている人も増えています。しかし、ピンカーさんは『暴力の人類史』や『21世紀の啓蒙』のなかで「世界の状態はこれまでに改善され続けており、現在も進歩は続いている」と強く主張されています。 キャンセルカルチャーの風潮と「世界の状態は改善し続けている」というピンカーさんの持論は矛盾しているのでしょうか、それとも一致しているので

    【独占インタビュー】スティーブン・ピンカーが語った「進歩・傷つきやすさ・合理性」について(スティーブン・ピンカー) @gendai_biz
    DavitRice
    DavitRice 2022/11/26
    ピンカーへのインタビュー、第三弾です。『人はどこまで合理的か』やジョナサン・ハイトの『傷つきやすいアメリカの大学生たち』などの著作と関連する内容になっています。
  • 【独占インタビュー】スティーブン・ピンカーが語った「マルクス主義とアナーキズムの何が間違っているのか」(スティーブン・ピンカー) @gendai_biz

    『21世紀の啓蒙』『暴力の人類史』などの著作で知られ、さきごろ新著『人はどこまで合理的か』が刊行されたハーバード大学心理学教授スティーブン・ピンカー博士に、批評家ベンジャミン・クリッツァー氏が行ったインタビューを3回シリーズでお届けする。第2回は、再び注目を集めるアナーキズムやマルクス主義について聞いた。 アイデアの「起源」と「価値」の関係 ——『暴力の人類史』や『21世紀の啓蒙』では、世界を改善するうえで啓蒙思想や民主主義が果たした役割が強調されていました。しかし、「ヨーロッパ起源である啓蒙思想や民主主義が世の中を良くしてきたと主張するのは、西洋中心主義的な発想だ」と批判する人も多くいます。このような批判には、どう答えられますか? ピンカー まず、「アイデアの起源がどこにあるか」ということは、そのアイデアが真であるか偽であるか、そのアイデアが役に立つかそうでないかということとは全く関係が

    【独占インタビュー】スティーブン・ピンカーが語った「マルクス主義とアナーキズムの何が間違っているのか」(スティーブン・ピンカー) @gendai_biz
    DavitRice
    DavitRice 2022/11/25
    ピンカーへの独占インタビュー第二弾です。グレーバー、ブレグマン、斎藤幸平などによる批判をピンカー本人にぶつけて、反論してもらっています。
  • 【独占インタビュー】「世界的知性」スティーブン・ピンカーが語った「『表現の自由』は、なぜこれほど重要なのか?」(スティーブン・ピンカー) @gendai_biz

    『21世紀の啓蒙』『暴力の人類史』などの著作で知られ、さきごろ新著『人はどこまで合理的か』が刊行されたハーバード大学心理学教授スティーブン・ピンカー博士に、批評家ベンジャミン・クリッツァー氏が行ったインタビューを3回シリーズでお届けする。第1回は「キャンセルカルチャー」や「Wokeカルチャー」などについて話を聞いた。 人はなぜ「集団として合理的」なのか? ——ピンカーさんは『人はどこまで合理的か』では証拠に開かれたオープンマインドの重要性を説き、『21世紀の啓蒙』では啓蒙主義の大切さを論じておられました。最近のピンカーさんの著作からは「アメリカのアカデミアに蔓延する不寛容をなんとかしたい」という気持ちや、「合理性や科学的事実を重視する議論をポストモダニズムやアイデンティティ・ポリティクスによる攻撃から守りたい」という問題意識を感じます。 おそらく、アメリカで流行っている「キャンセルカルチャ

    【独占インタビュー】「世界的知性」スティーブン・ピンカーが語った「『表現の自由』は、なぜこれほど重要なのか?」(スティーブン・ピンカー) @gendai_biz
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    DavitRice 2022/11/24
    スティーブン・ピンカーへのインタビュー、3日連絡の公開がスタートしました。第一弾では、2020年にアメリカ言語学会で提出されたオープンレターや、レターん背景にある「批判的人種理論」について尋ねています。
  • アメリカで「リベラリズム」の立場から「ポストモダニズム批判」が強くなっている理由(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz

    作家のヘレン・プラックローズと数学者のジェームズ・リンゼイの共著である『「社会正義」はいつも正しい』が早川書房から刊行された。批評家のベンジャミン・クリッツァー氏が、同書の読みどころを解説する。 「特権」をめぐる議論 近頃では、日でも「特権」に関する議論が盛んになされるようになった。もともとはアメリカにおける「白人特権」の理論に由来しているが、日では「男性特権」について論じられることが多い。女性差別に関する従来の議論では、性犯罪や賃金格差など、女性の側が被る具体的な被害が問題視されていた。 それに対して、男性特権の理論では「性犯罪に遭う心配をせずに夜道を歩けること」や「自分には正当な賃金が支払われるのが当たり前だと思えること」など、男性側の経験や意識が問題視される。つまり、女性差別が存在している社会では、女性たちが被っている差別を受けずに済むという点で男性たちには「特権」がある、とされ

    アメリカで「リベラリズム」の立場から「ポストモダニズム批判」が強くなっている理由(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz
    DavitRice
    DavitRice 2022/11/17
    『「社会正義」はいつも正しい』の書評が公開されました。フランス発の思想がアメリカで換骨奪胎されて「応用ポストモダニズム」になった経緯や、処方箋としてのリベラリズムや「公共的理性」の考え方を紹介してます
  • 「なぜ私たちは自殺をしてはならないのか?」、哲学・思想の歴史から導かれる「意外な答え」(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz

    「なぜ自殺をしてはならないのか」。この問いに導かれて、アメリカ歴史学者ジェニファー・マイケル・ヘクトが哲学の歴史の森に分け入り、思索し、著した『自殺の思想史――抗って生きるために』の邦訳が、このたび、みすず書房より刊行された。批評家のベンジャミン・クリッツァー氏が、同書の議論を紹介する。 「自殺」の論じられにくさ 「自殺」は重大な問題だ。大半の人は、家族や友人が自殺をしようと考えていることを知ったらそれを阻止しようと努力するだろうし、親密な相手が自殺を検討したことがあるという事実を知るだけでもショックを受けるだろう。自分自身が自殺を考えていた時期がある人は、その時分の記憶を苦々しさや不安と共に思い返すはずである。そして、実際に家族や友人に自殺してしまい、心に傷を抱えながら生きている人は多々いる。 また、自殺は個人的にだけでなく社会的にも重大な問題と見なされている。自殺者が多い社会はそうで

    「なぜ私たちは自殺をしてはならないのか?」、哲学・思想の歴史から導かれる「意外な答え」(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz
    DavitRice
    DavitRice 2022/10/13
    史学者ジェニファー・マイケル・ヘクトの『自殺の思想史』について、書評を書きました。「自殺」をめぐる哲学の状況について紹介したり、本書の提言についてコメントしたりしています。
  • 「学問的な批判」は、いかにして「誹謗中傷」「いじめ」に堕すか? 研究者たちの経験から見えること(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz

    「学問の自由」と「社会正義」の衝突 2020年8月、筆者は、世界的に有名な言語学者・認知科学者であるスティーブン・ピンカーに対して、彼をアメリカ言語学会の要職の立場から除名することを請願する公開書簡が発表された事件について紹介する記事、およびその背景にある「キャンセル・カルチャー」について解説する記事をサイトに寄稿した(〈「世界的知性」スティーブン・ピンカーが、米国「リベラル」から嫌われる理由〉、〈一つの「失言」で発言の場を奪われる…「キャンセルカルチャー」の危うい実態〉)。 「キャンセル・カルチャー」とはさまざまな意味合いを含む曖昧な言葉であるが、上述の記事では「著名人の過去の言動やSNSの投稿を掘りかえして批判を行い、人に謝罪を求めたり地位や権威を剥奪するように人の所属機関に要求したりするような振る舞い」と定義している。当時、「キャンセル・カルチャー」という言葉は邦ではまだ一般

    「学問的な批判」は、いかにして「誹謗中傷」「いじめ」に堕すか? 研究者たちの経験から見えること(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz
    DavitRice
    DavitRice 2022/09/21
    アリス・ドレガーの著作『ガリレオの中指』の書評記事が掲載されました。トランスジェンダーや人類学・生物学に関する学問の世界におけるキャンセル・カルチャーの事例を扱った、ルポタージュ的な著作です。
  • 自己コントロール過剰の現代人に、ストア哲学者が教える「自由」(藤井 翔太) @gendai_biz

    ドナルド・ロバートソン『認知行動療法の哲学:ストア派と哲学的治療の系譜』(東畑開人、藤井翔太監訳、金剛出版)が刊行されました。このところ一般にも目にする機会が増えてきた心理療法アプローチ「認知行動療法」が、古代の「ストア派」の哲学に由来することを大胆に跡付けた作品です。 いっけん専門的な内容に思える同書ですが、日々さまざまな数値やデータ、定量化された評価によって「自己コントロール」を迫られる現代の私たちに、少し解放的なものの見方を授けてくれるかもしれません。監訳者の藤井翔太さんが解説します。 はじめに――哲学/臨床心理学ともう一つのTHE MATCH 「僕がいない別の世界というか、〔…〕絶対交わらないよねって言われていたもの、〔…〕あれですね、ディズニー〔ランド〕とユニバ〔ーサル・スタジオ・ジャパン〕。そのぐらいの世界が二人にはあった、とは思うんですけど。そこが当に交わるというか。二人と

    自己コントロール過剰の現代人に、ストア哲学者が教える「自由」(藤井 翔太) @gendai_biz
    DavitRice
    DavitRice 2022/07/29
  • 「女性は男性より幸福度が高い」「だから女性の支援は後回し」という議論の危うさ(山本 咲子) @gendai_biz

    「女性は男性より幸福度が高い」「だから女性の支援は後回し」という議論の危うさ 適応的選好形成とは何か? みなさんは世論調査に協力したことがありますか? 世論調査には生活の満足度や幸福度を問う質問があり、この調査結果は様々な社会政策に反映されています。 2018年度の調査によれば、現在の生活に対する満足度について、男性の72.9%、女性の76.3%が「満足」と回答し、男性の26.3%、女性の22.7%が「不満」と回答しました。この結果だけを見ると、多くの人は男性よりも女性の方が現在の生活に満足していると思うのではないでしょうか。 なお、過去の調査でも、生活に満足している人の割合は20代女性が最も高いことや、男性より女性の幸福感が高いことが報告されています。これ以外にも、多くの調査や研究において、女性は男性よりも生活の満足度や幸福度を高く回答する傾向があり、日では一般的に女性は男性より生活満

    「女性は男性より幸福度が高い」「だから女性の支援は後回し」という議論の危うさ(山本 咲子) @gendai_biz
    DavitRice
    DavitRice 2022/04/28
    社会は「男性の幸福度の低さ」について配慮するべきか? https://davitrice.hatenadiary.jp/entry/2022/03/08/160856 関連する議論です
  • 現代社会の最重要概念「インターセクショナリティ」をご存知ですか?(下地 ローレンス吉孝) @gendai_biz

    近頃、耳にする機会が少しずつ増えてきた「インターセクショナリティ(Intersectionality)」という言葉(日語では交差、交差性、交差点性などとも訳される)。 11月末にその言葉を冠する日では初めての翻訳書『インターセクショナリティ』(パトリシア・ヒル・コリンズ、スルマ・ビルゲ、小原理乃訳、人文書院)が刊行された。 この概念をめぐってこれまで培われてきた社会運動や研究について、世界の様々な地域の事例を取り上げながら解説する教科書であり、この概念を知るためには最適の書の一つだろう。 様々なフェミニズム運動、気候変動、ラップ、アイデンティティ、教育、新自由主義、経済格差、性と生殖に関するイシュー、移民・難民と監獄社会など、取り上げられるテーマは多岐にわたる。 もし、(様々な立場の)これらの人々に「インターセクショナリティとは何か?」と質問したら、様々な答えが返ってくるだろうし、時に

    現代社会の最重要概念「インターセクショナリティ」をご存知ですか?(下地 ローレンス吉孝) @gendai_biz
    DavitRice
    DavitRice 2021/12/23
    「インターセクショナリティ」概念に否定的な、わたしの記事もどうぞ。/「インターセクショナリティ」が対立を招く理由 https://davitrice.hatenadiary.jp/entry/2020/10/03/090254
  • シリコンバレーで「ストア哲学」が大ブームを巻き起こしている「意外な理由」(橘 玲) @gendai_biz

    ITの最先端をいくシリコンバレーでは、マインドフルネスなどと並んで、「ストア哲学」が大ブームを巻き起こしてきた。なぜ2000年前の思想が、シリコンバレーで…? その背景について、『裏道を行け ディストピア社会をHACKする』(講談社現代新書)を上梓した作家の橘玲氏が解説する。 テクノロジーが問題を引き起こしている 1982年生まれのカル・ニューポートは、大学でコンピュータサイエンスを教える傍ら、2007年からStudy Hacks(スタディハックス)というブログを書きはじめた。最新のテクノロジーを活用し、どうすればより生産性が高く価値ある仕事ができるかを論じたブログは熱心な読者を獲得し、何冊ものを出すことができたが、やがてニューポートは、そのテクノロジー自体が問題を引き起こしていると考えるようになる。 ここまでは多くの論者が気づいていて、ライフハック系のには「デジタル休息日」をもうける

    シリコンバレーで「ストア哲学」が大ブームを巻き起こしている「意外な理由」(橘 玲) @gendai_biz
    DavitRice
    DavitRice 2021/12/21
    『21世紀の道徳』収録の私の記事でも、現代ストア哲学について詳しく紹介しています。/ストア哲学の幸福論は現代にも通じるのか?http://s-scrap.com/5309
  • 「社会はリベラルに運営し、個人としては保守的に生きよ」…〈21世紀の道徳〉が教えること(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz

    多数の個人が複雑な関係で結びつく現代社会において、公正に社会を運営するためにはどのような規範に従えばいいのか。そして、個々人はどうすれば幸福への道を歩めるのか。『21世紀の道徳──学問、功利主義、ジェンダー、幸福を考える』(晶文社)を発表した批評家のベンジャミン・クリッツァー氏が、様々な学問的知見をもとに考える。 「倫理学」を「心理学から考える」 このたび発売されるわたしの著書『21世紀の道徳──学問、功利主義、ジェンダー、幸福を考える』では、道徳について扱う哲学である「倫理学」の考え方について、いくつもの切り口から紹介している。そこに、進化心理学をはじめとするさまざまな心理学の知見を取り入れていることが書の特徴だ。 ひとくちに倫理学といっても、「このような問題についてはこのような方法で判断するべきだ」「このような事態ではこのように行動するべきだ」といった「規範」に関する議論もあれば、「

    「社会はリベラルに運営し、個人としては保守的に生きよ」…〈21世紀の道徳〉が教えること(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz
    DavitRice
    DavitRice 2021/12/03
    拙著『21世紀の道徳』の内容を紹介しております。
  • 「キャンセル・カルチャー」はなぜ問題なのか…? ネット時代特有の「意外な悪影響」(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz

    討論の自由が守られる重要性 昨年の8月、アメリカをはじめとして様々な国で問題になっている「キャンセル・カルチャー」という現象について取り上げた記事をサイトに寄稿した。その記事では、とくに大学やアカデミアで起こっているキャンセル・カルチャーの問題を指摘しながら、19世紀イギリスの哲学者、ジョン・スチュアート・ミルの文章を引用した。 ミルが1859年に著した古典『自由論』の第二章「思想と討論の自由」では、個々人の思想の自由が認められて活発な議論が行われることの価値が説かれている。しかし現代はミルが求める状況とは異なっているように見える。 SNSやブログが普及したことによって専門家や知識人だけでなく一般の人も意見を発表しやすくなった一方で、自分たちのイデオロギーとは異なる意見を集団的に否定して封殺しようとする動きが目立つようにもなっている。さらに、昨今のアカデミアの一部には、議論の場が「不均衡

    「キャンセル・カルチャー」はなぜ問題なのか…? ネット時代特有の「意外な悪影響」(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz
    DavitRice
    DavitRice 2021/06/26
    書きました。こんなタイトルだけどジョン・スチュアート・ミルの『自由論』や「思想の自由市場」論を紹介する内容です。
  • 「能力主義」は悪なのか? サンデルの考えを「日本に輸入する」ときの注意点(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz

    「能力主義」は悪なのか? サンデルの考えを「日に輸入する」ときの注意点 日米の違いを考慮したほうがいい 2010年に「ハーバード白熱教室」で日でも一世を風靡した、政治哲学者のマイケル・サンデル。彼の新刊『実力も運のうち:能力主義は正義か?』は、日でもベストセラーとなっている。 最近では日でも格差社会が問題視されるようになり、「能力主義」や「行き過ぎた競争」に対して批判的な意見は、知識人に限らず市井の人々の多くにも共有されるようになった。SNSなどの投稿を観察しても、多くの人たちは日の論壇でなされているような「格差社会批判」や「ネオリベラリズム批判」をサンデルにも期待しているようだ。 しかし、『実力も運のうち』をよく読んでみると、サンデルが展開している議論はわたしたちが「能力主義批判」という言葉からイメージするものとはややズレているようだ。端的に言えば、サンデルが行っている能力主義

    「能力主義」は悪なのか? サンデルの考えを「日本に輸入する」ときの注意点(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz
    DavitRice
    DavitRice 2021/06/06
    書きました
  • 「フェミニズム叩き」「女性叩き」で溜飲を下げても、決して「幸せにはなれない」理由(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz

    弱者男性論とは何か インターネットの世界には「弱者男性論」と呼ばれる議論が存在する。弱者男性論とは、その名の通り、自分が「弱者」であると自称する男性たちが、自分が感じているつらさや苦しみを訴えて、自分たちの境遇の改善を求める議論だ。 典型的な弱者男性論者とその読者(以下、あわせて弱者男性論者と呼ぶ)は、自分たちのことを「非モテ」や「キモくて金のないおっさん」と自嘲的に表現する。そして、彼らが言う「つらさ」の内実とは、経済的な困窮に関するものである場合もあるが、大半においては「女性」が関わるものだ。 弱者男性論者は、「自分には経済的能力がなく、またコミュニケーション能力にも欠けており外見的な魅力がないから、ガールフレンドやを得ることができない」と自己認識したうえで、異性のパートナーがいないことで生じる孤独感や承認の欠如などのつらさを訴えている。 弱者男性論の特徴のひとつは、自分たちのつらさ

    「フェミニズム叩き」「女性叩き」で溜飲を下げても、決して「幸せにはなれない」理由(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz
    DavitRice
    DavitRice 2021/04/03
    新しい記事が公開されました! アカデミックな「男性学」にも注文を付けつつ、インターネットにはびこる「弱者男性論」の問題点を指摘した記事になります。
  • 日本人がもっと、ミル『自由論』と「他者危害原則」に学ぶべき理由(児玉 聡) @gendai_biz

    ポルノ規制と他者危害原則 筆者が大学生の頃に読んだ加藤尚武の『応用倫理学のすすめ』には、次のような一節がある。 「他者危害の原則は、自由主義の基原則である。要するに、大人が自分勝手なことをするのは、黙って放っておくべきだという考えである。(中略)「たばこを止めるのは、お前の身のためだ」という理由で、禁煙を強制してよいとすると、政府による個人生活への干渉の限度がなくなってしまう。 問題は、ポルノが有害であるかどうかではない。たとえ有害であったとしても政府が個人にポルノ禁止を強制する権限が存在するかどうかが問題なのである。そこで個人の自由を確保する原理が「他者危害の原則」なのである。」(加藤尚武『応用倫理学のすすめ』丸善ライブラリー、1994年、6頁) ポルノの話が出てくるのは、当時は「ヘアヌード」が社会的な議論になっていたからだ。加藤は日のポルノ規制の議論が自由主義の基原則である他者危

    日本人がもっと、ミル『自由論』と「他者危害原則」に学ぶべき理由(児玉 聡) @gendai_biz
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    DavitRice 2021/03/31
  • なぜ社会は「男性」を競争に駆り立て、搾取するのか…? その進化論的な理由(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz

    なぜ社会は「男性」を競争に駆り立て、搾取するのか…? その進化論的な理由 文化進化論とジェンダー・ギャップ 意図せざる帰結としての性差別 現代の社会における様々な領域に男女格差が存在していることは、疑いもない。たとえば世界経済フォーラムが毎年発表している「ジェンダー・ギャップ指数」では、各国における男性と女性との間の格差が「ジェンダー間の経済的参加度および機会」「教育達成度」「健康と生存」「政治的エンパワーメント」という四種類の指標に基づいて計算されてランク付けされている。日は2015年以降は毎年100位以下であり、先進国のなかでも最下位で悪名高い。 では、具体的には、日における男女格差とはどの領域で発生しているのか? 四つの指標を詳細に見てみると、教育と健康に関しては、男女格差はほとんど存在しないことがわかる。「ジェンダー・ギャップ指数2020」によると、総合ランキング一位のアイスラ

    なぜ社会は「男性」を競争に駆り立て、搾取するのか…? その進化論的な理由(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz
    DavitRice
    DavitRice 2021/03/18
    セルクマですわたしが書きました
  • 「ビーガンなんてあり得ない」「肉食やめるのはムリ」と言う学生に、私が伝えていること(田上 孝一) @gendai_biz

    興味深い学生の反応 昨年の7月にサイトに掲載されたコラムで、最近の大学生がマルクスに対して大きく共感するようになってきたという報告をした。同じようなことが、マルクスとともに私が長年教え続けているテーマについても言える。それは動物倫理であり、動物倫理の主要内容の一つであるベジタリアンやビーガンという話題に対する学生の反応である。 ただし私の動物倫理との関わりは、マルクスとは経緯が異なる。 先の記事にも書いたように、マルクスは私にとっては大学院以来の研究テーマであり、博士論文を代表として、今でも私の業的な研究分野となっている。これに対して動物倫理は後発の研究テーマで、博士号取得後に格的に研究を始めた分野である。大学院に進んでから博士を得るまでに10年余りの歳月が流れているが、この間に私は動物倫理はおろか、そもそも動物それ自体に興味を持っていなかった。 かつて私にとって動物とは好きでも嫌い

    「ビーガンなんてあり得ない」「肉食やめるのはムリ」と言う学生に、私が伝えていること(田上 孝一) @gendai_biz
    DavitRice
    DavitRice 2021/03/17
    動物倫理/この記事の中で出てくる「種差別」という言葉についてはほかのブログでもいろいろ説明されています。http://pyrabital.hatenablog.com/entry/20180411/1523445130 https://mtboru.hatenablog.com/entry/2019/05/25/155146