inside 産業界・企業を取り巻くニュースの深層を掘り下げて独自取材。『週刊ダイヤモンド』の機動力を活かした的確でホットな情報が満載。 バックナンバー一覧 日本の医療費は、先進国の中では多くない。こうした常識を覆すような統計が出た。 先ごろOECD(経済協力開発機構)が公表した「医療統計」で、日本の医療費(総保健医療支出)のGDP(国内総生産)に対する比率が、OECD加盟35カ国中、昨年の8位から3位へと大きく順位を上げたのだ。 理由は高齢化が進み、医療費が増加しているから、ばかりではない。実は昨年まで日本は、OECDが定める最新基準にのっとった推計を行っていなかったからだ。 最新の基準では、LTC(Long Term Care)、いわゆる長期療養や介護も含む。ほとんどの国が最新基準を採用しているが、日本、英国などの4カ国が、最新基準に準拠していなかった。LTCの計上範囲を拡大した結果、