鎮静するかしないかは自分自身で決めるべきか?人生の最期に、耐えきれないほどの苦痛がある患者は、自分で鎮静を行うかどうかを自分で決めることができないことが多く、結局家族に判断が委ねられます。そしてその後を生きる、家族にとってさらに悲しみを深めることがあることを前編で述べました。 それならば、鎮静を受けるかどうかは、患者本人が決めたら良いのではないか。本当に苦しくなってから決められないのなら、予めまだ体調がよい間に、本人、家族と、医師が話し合っておいたら良いのではないかと思うのは当然です。 しかし、この当然の事を現実に実行するのは、そんなに簡単なことではありません。 なぜなら、「あなたは間もなく死を迎える」ということを伝えずして、鎮静を話し合うことはできないからです。 「今後病状が進み、死を間近したとき、あなたは相当苦しむかもしれない。その時は鎮静を受けますか?」と、本当に患者に「死を迎える」