英米で100万部のベストセラーとなった小説『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』(新潮社)の著者、ジュノ・ディアスさんが、来日した。 アニメ『宇宙戦艦ヤマト』や漫画『AKIRA』が大好きなオタクの主人公は、意外なことにドミニカ共和国にルーツを持つ青年だ。 米・ニュージャージーで育ったオスカーは、高校2年で110キロの肥満体。アフロ風の髪形で大きな眼鏡をかけ、現実の女性に全く相手にされない。大学進学に夢を託すのだが……。 「ステレオタイプと闘う気持ちがあった」。著者は主人公と同じくドミニカ系で、1968年生まれ。6歳のとき一家で渡米した。「米国でドミニカ系の男は強くて貧乏で、犯罪者といったイメージが根強いから」 さらに「僕もドミニカにいたとき『ウルトラマン』を見た。(吹き替えで)スペイン語を話すので、ドミニカ人と思っていましたよ」と冗談めかして語る。 オスカーが、何度も絶望しながら女性の愛をつ