デュラン・デュランの9年ぶりの来日、そして14年ぶりの武道館公演となったこの日のライブは、いくつかメモリアル記念的な仕掛けが用意されていたのだが、中でも極めつけだったのが、ナイル・ロジャースがオープニング・アクト(!)として登場するという、畏れ多いイベントが待ち構えていたことだ。 なにしろ、デュラン・デュランにとっては30年来の師匠と呼ぶべきロジャースが、今回の彼らの武道館のためだけにフル・バンドを従え降臨し、「シック・フィーチャリング・ナイル・ロジャース」名義のステージでありながら、マドンナの“Like A Virgin”やデヴィッド・ボウイの“Let’s Dance”、ダフト・パンクの“Get Lucky”といった彼プロデュースの新旧名曲を惜しみなくばんばん披露していくというとんでもない展開だったのだ。 デュラン・デュランに向けてこのステージに勝る餞はなかったと思うし、そんな懐が深すぎ