60年前、アメリカが太平洋のビキニ環礁で行った水爆実験で、日本の漁船「第五福竜丸」の乗組員が被爆したいわゆるビキニ事件で、厚生労働省は周辺で操業していたほかの漁船の乗組員からも通常より高い放射線量が検出されていたことを示す記録を開示しました。 この記録は19日、情報公開請求をしていた高知県の研究者に対して開示されたものです。 ビキニ事件は60年前の昭和29年3月、アメリカが太平洋のビキニ環礁で行った水爆実験で、静岡県のマグロ漁船、第五福竜丸の乗組員23人がいわゆる死の灰を浴びて被爆し、半年後に1人が死亡したものです。 当時、周辺の海域では多くの日本の漁船が操業していて、このうち、第五福竜丸を含む470隻余りの漁船の乗組員について、ビキニ事件からおよそ10か月間、放射線量が測定されていました。 開示された記録では通常、自然界で被ばくする放射線量は年間2.1ミリシーベルト程度なのに対し、第五福