私も、既に持っていると知っていて二冊目を買うことがある。おおむね、それが安い場合だ。特にそれがよい本だと知っている場合、買いたくなる。こんなにいい本なのに105円なのか。このまま誰も買わないと、故紙になってしまうのではないか。そうでなくても、この本の面白さを分からないような人が買ってしまうかもしれない。 それよりは、自分が買って、その本を喜びそうな人に差し上げる、あるいは読んで欲しい人に押しつける方がよいではないか、と思う。原価でお譲りすることも含めて。 このような行為を、「保護」と呼ぶ人たちもいる。 人がその本に出合う機会を奪っている、という批判も出ようが、一週間後に行ってもまだ売れ残っていたりするものは、拾い上げてもよいだろう。 古書の値段は、高く付けると売れないが、あまり安く付けると、その本の価値を知らない人のところへ行く可能性が高まる、という話を読んだことがあるが、もっともだと思う