横浜市教育委員会は19日、校舎増築工事に伴う事前発掘調査で市立本町小学校(中区花咲町)の校庭から日本で初めてガス事業を起こした「横浜瓦斯会社」の遺構が出土した、と発表した。今後、調査記録を残した上で撤去する。 市教委によると、地下1.8メートルから出土したのはホルダー(ガスタンク)の基礎の一部で、れんがが約70~80センチの高さに積まれている。基礎全体は放射状に延びる円形で直径約20メートル。 1872~1906年に設置された4基のうちの1基とみられ、1986年には校庭の整備工事で二つの基礎やガス管が出土している。 1872年起業の横浜瓦斯会社は、馬車道など日本最初のガス灯にガスを供給。75年に市の前身となる横浜町会所に譲渡され横浜瓦斯局になり、92年に市営になった。関東大震災で被災後、西区に移転しその後東京ガスになった。