水漏れした福島第1原発の非常用炉心注水ポンプ付近の配管のつなぎ目(中央下)。左部分からゴムパッキンがはみ出している(東京電力提供) 東京電力は29日、冷え込みによる凍結が原因とみられる水漏れが福島第1原発の設備の14カ所で見つかり、4号機の使用済み燃料プール冷却が約2時間停止するなどの影響が出たと発表した。プール水温は21度だったが温度の上昇はほとんどなかった。 漏れたのはタンクにためた真水や浄化後の汚染水で、量は計約7・8トンとみられる。放射性物質の濃度は低いが、今後の「冷温停止状態」の維持に不安が残る状況。経済産業省原子力安全・保安院は同日、詳しい原因究明や再発防止策を講じるよう東電に指示した。 東電によると、原発近くの福島県浪江町では29日未明に氷点下8度以下まで冷え込んだ。