地球温暖化対策をこのまま強化しなかった場合、日本では洪水の被害が増大し、その被害額は今世紀末に年間の平均でおよそ4800億円増加するなどという温暖化の被害についての最新の予測がまとまりました。 この予測は、28の大学や研究機関が環境省の研究プロジェクトとして将来予想される温暖化の被害について4年間かけてまとめたもので、これを盛り込んだ報告書を17日公表しました。 報告書では今世紀末の予測が示され、それによりますと、温暖化対策をこのまま強化せずに温室効果ガスの排出量が増え続けた場合、気温の上昇や降水量の増加の影響などで日本では洪水の被害が増大し、年間の平均の被害額は20世紀末の時よりおよそ4800億円増加し、3倍程度になるとしています。 また、健康への影響では、熱中症などの熱ストレスで死亡する確率や、熱中症で搬送される人の数がすべての都道府県でそれぞれ2倍以上に上るおそれがあるとしています。