ブックマーク / honz.jp (761)

  • 『わたしと統合失調症 26人の当事者が語る発症のトリガー』リカバリーを生きるということ - HONZ

    私たち当事者は、人として破綻しているわけではなく、ただ「見えない病気になっているだけ」なのです。私は、当事者がこれほどまで無理解な状況におかれている現状に強い憤りを覚えます。 自分のことを言われているような気がして胸がチクチクする。いや、まさに自分のことだ。正直に書いておくが、統合失調症をもっと理解しようと思う自分 vs ちょっと遠慮したいと思う自分のせめぎ合いがいまだ脳内で継続中である。 書は26人の統合失調症当事者=「リカバリーを生きる人々」の体験談と、編者の精神科医・佐竹直子氏の解説により構成されている。 巻頭で編者は、 発症の頃のエピソードは、どんなことが統合失調症のトリガーになるのかだけでなく、発症当時の混沌とした状態と同じ感覚を今まさに抱えている人に、自らに起こっているかもしれない問題を気づかせてくれるかもしれません。また、その人にとってのトリガーとなる出来事は発症後の症状の

    『わたしと統合失調症 26人の当事者が語る発症のトリガー』リカバリーを生きるということ - HONZ
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    HONZ 2017/01/11
  • 年末年始は書籍の売上が絶好調! 『サピエンス全史』の勢いが止まらない!? - HONZ

    今年も年末年始は書籍の売上げが好調! 幸先良いスタートを切ることができました。2014年~2015年の年末年始はピケティの『21世紀の資』が大ブレイク、それを読んでいた人が2015年~2016年の年末年始で読んだのは『ギリシア人の物語[I]』…と年末年始は重厚な読書が進む季節です。 それでは、昨年の年末年始に『ギリシア人の物語』を読んでいた方はこの年末年始に何を読んでいたのでしょうか? 2015年12月20日~2016年1月4日に『ギリシア人の物語[I]』を購入した方が一年後の2016年12月20日~2017年1月4日の期間に購入したものがこちら。 書名 著者名 出版社

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    HONZ 2017/01/11
  • 20代の自分に読ませたい 『コンプリメントで不登校は治り、子育ての悩みは解決する』 - HONZ

    昔から、休み明けは学校に行きたくないもの、と相場は決まっていた。大人だって、きっと大して変わらないだろう。読みさしのがあれば最後まで読みたいし、クライマックスのゲームはさっさとクリアしてしまいたいものだ。でも「不登校」ときくと、途端にドキドキしてしまう。それが、悪いことだと教えこまされてきたからだ。 ここ数年、不登校は増加傾向にあると報道されている。議論百出だが、解決策はなかなか見つからない。先日もフリースクールを義務教育として認めようという議論がなされたが、法制度の変更には至らなかった。一方で、書の主張は力強い。「親の力で子どもの心に自信の水を満たせば、不登校は治る」と断言しているのである。 しかも、その主張は実証研究に基づいている。教育現場で読まれる雑誌『教育技術』の編集長の薦めでまとめられたというから、その信頼性は高い。前著『不登校は99%解決する』の読者レビューは300件以上あ

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    HONZ 2017/01/09
  • 『脳はなぜ都合よく記憶するのか 記憶科学が教える脳と人間の不思議』 創造的能力の副産物としての記憶違い - HONZ

    記憶がえてして頼りないものであることは、いまではよく知られている。その象徴的かつ重大な例としてすぐに思い浮かぶのは、記憶違いにもとづく冤罪事件だろう。国際的な非営利団体の報告によると、2015年にDNA鑑定によって受刑者の無実が証明された事件は325件あった。そしてそのうち、じつに235件もの事件で目撃者の誤認が関わっていたというのである。 記憶違いの問題はけっして他人事ではない。と行った初デートの場所を間違って記憶していたこと、あるいは、他人のやった仕事を自分がやったかのように勘違いしていたこと、そのような経験に誰しも思い当たるふしがあるのではないだろうか。しかしそれならば、わたしたちの記憶はどうしてそのように頼りないのか。また、記憶がときとして大きく歪められてしまうのは、いったいどうしてなのだろうか。 書は、そのような問題にイギリスの若手研究者が迫ったものである。著者のジュリア・シ

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    HONZ 2017/01/08
  • 『失われた宗教を生きる人々 中東の秘教を求めて』 - HONZ

    書『Heirs to Forgotten Kingdoms』は、アラビア語とペルシア語を流暢に操り、イギリスおよび国連の外交官を務めた経験をもつ著者ジェラード・ラッセルが、中東の宗教的少数派のコミュニティを訪ねて旅し、現地の言葉で丁寧に話を聞きとって、現代に生きるその姿をまとめあげたものである。 1997年、駆け出しの外交官だった著者は、エジプトに配属されてアラビア語を学んでいた。著者はカトリック教徒で、祈る時にもアラビア語を使えば上達するのではないかと思い、エジプトのキリスト教会であるコプト教会に通い始めた。これが著者と宗教的少数派の初めての出会いだったという。聖テレーズ教会というその教会は、キリスト教徒だけでなく、地元のユダヤ人やムスリムからも愛されていた。そこには、イスラーム教と他の宗教との確かな共存の形があった。 中東といえばイスラーム教一色だと思いがちだが、実は中東は多様な宗教

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    HONZ 2017/01/06
  • 世界をより鮮明に理解するために──『ホワット・イズ・ディス? むずかしいことをシンプルに言ってみた』 - HONZ

    すべての人間が一カ所に集まってジャンプしたり、光速に近いボールを投げたらどうなるか? といった現実的にはありえない質問に対して、ユーモアたっぷりのイラストと科学的に正確な解説を添え、愉快に物理や数学おもしろさを体験させてくれた前作『ホワット・イフ』。 その著者ランドール・マンローによる最新作が、書『ホワット・イズ・ディス?』である。こちらもまた、一冊家に置いておくだけで世界の仕組みそのものを抱え込んだような気分になれる逸品だ。 今回は副題に「むずかしいことをシンプルに言ってみた」と入っているように前作とは趣向を大きく変えており、著者の言葉を借りれば『これは、絵とやさしい言葉を使っただ。ページごとに、大事なものやおもしろいものの仕組みや成り立ちを、英語でいちばんよく使われる1000語だけで説明している』という一冊になる。存分にイラストと解説を描きこむためにの大きさは大型の図鑑サイズと

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    HONZ 2017/01/05
  • 宇宙植民の可能性を問う──『宇宙倫理学入門──人工知能はスペース・コロニーの夢を見るか?』 - HONZ

    近年イーロン・マスク率いるスペースX社を筆頭に、民間企業による宇宙開発が加速している背景がある。書は「宇宙倫理学」と書名に(聞き慣れない言葉だ)入っているように、そうやって人間が宇宙に出ていく際に不可避的に発生する倫理/哲学的な問いかけについての一冊だ。 ショートレンジとロングレンジの問いかけ そうした説明だけをきいてなるほど! 宇宙での倫理を問うのねわかるわかる! とはならないだろうから(僕も当然ならなかった)、具体的にその「宇宙倫理学」の中で、どんな問いかけ/議論が存在するのかをざっと紹介してみよう。まず身近な、現在すでに具体的な問題として存在するものでいえば、宇宙における軍備管理、人工衛星から得られる情報の取扱、スペースデブリの処理をめぐる問題、宇宙飛行士その他宇宙滞在者の健康管理についてなどなどがあげられる。 現在でも静止軌道をめぐる取り決めはあるが、今後地球周回軌道上がより希少

    宇宙植民の可能性を問う──『宇宙倫理学入門──人工知能はスペース・コロニーの夢を見るか?』 - HONZ
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    HONZ 2017/01/02
  • 『人質の経済学』地球を駆け巡る、壮大なるブーメラン - HONZ

    テクノロジーが進化し、世界中の人たちは密接につながりだした。人類には、太古からのナレッジだって十分に溜まっている。それでも世界情勢は安定せず、中東をめぐる問題は予断を許さない状況が続いている。 とりわけ深刻なのが、大量の難民が雪崩をうったようにヨーロッパへ流入し、深刻な社会問題を引き起こす可能性が高いということだ。驚くべきことに、このヨーロッパへ流入した難民の90%が犯罪組織に頼ってやってくるという。そして密入国を斡旋する業者たちの原資が、外国人の誘拐ビジネスで稼いた身代金であったというから話は穏やかではない。 書は、そのデリケートさゆえにあまり報じられることのない誘拐ビジネスや人質交渉の舞台裏を起点に、グローバル化した世界経済の闇の部分を描き出した一冊だ。著者はテロ・ファイナンスを専門とする女性エコノミスト。犯罪ネットワークの全貌や歴史的な背景を知ることで、センセーショナルさだけに目を

    『人質の経済学』地球を駆け巡る、壮大なるブーメラン - HONZ
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    HONZ 2017/01/01
  • 『ロレンスがいたアラビア』 - HONZ

    ピーター・オトゥールが扮した「アラビアのロレンス」は、紛れもなく僕を映画好きにした1作だった。書は、ロレンスに惹かれて「知恵の7柱」(東洋文庫)を始めとする関連書籍を読み漁っていた学生時代を思い出させてくれたが、それだけではなく他の類書にはない面白さがぎっしりと詰まっていて驚いた。 ロレンスがいたアラビアには、他にもロレンスと同じような境遇の尖った若者がいたのだ。アメリカ人イェール(スタンダード・オイルの情報員)、ドイツ人ブリューファー(学者でスパイ)、ユダヤ人アーロンソン(シオニストのスパイ組織の首謀者)である。書は、いずれも20代から30代のこの4人の冒険家が織り成す、あの疾風怒濤の時代ならではの逸話満載の類まれな物語である。 物語は、英国国王に呼び出されたロレンスがナイト爵を辞退するところから幕を開ける。新たな映画が作れそうなシーンだ。そして4人の若者の夫々あまり幸せではない生い

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    HONZ 2016/12/31
  • 2016年 今年の一冊 HONZメンバーが今年最高の一冊を決める!- HONZ

    決められないのは分かっている。それでもやりたくなってしまうのが、読みの性。 今年も2016年最高の一冊を決めるコーナーがやってきた。 とにもかくにも、今年はノンフィクションの当たり年だったと思う。次々から次へと読み切れないくらいの良書が発売され、積ん読の山を前に呆然と立ち尽くす日を何度迎えたことだろうか。 そんな中、HONZ発で多くのヒット作品を世に知らしめることができたのも嬉しい限りである。それはひとえにHONZというサイトがを売っているのではなく、読書体験を売っているからだと自負している。 メンバー達の連なりも、また一つの読書体験と言えるだろう。今年はメンバー達の2016年最高の一冊を、性格タイプ別に紹介していきたい。 まず最初のページは、自らが今年HONZで紹介したを再びこちらにも持ってきたタイプの人たちだ。良く言えばブレない人たち、悪く言えば普通な人たち。ただし、元々選んでい

    2016年 今年の一冊 HONZメンバーが今年最高の一冊を決める!- HONZ
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    HONZ 2016/12/30
    “決められないのは分かっている。それでもやりたくなってしまうのが、本読みの性。 今年も2016年最高の一冊を決めるコーナーがやってきた。 とにもかくにも、今年はノンフィクションの当たり年だったと思う。次々から
  • 『地方創生大全』唯一最大の課題は、稼ぐことと向き合うこと - HONZ

    著者の木下斉氏は、全国各地でまち会社への投資や設立支援を行っている「まちビジネス事業家」である。 高校時代から早稲田商店街の活性化事業に参画し、在学中に全国商店街の共同出資会社である株式会社商店街ネットワークを設立し、現在は全国のまち会社による事業連携・政策立案組織である一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンスの代表理事を務めている。また同時に、内閣官房地域活性化伝道師、中小機構中心市街地活性化アドバイザー、総務省人材ネットメンバーなど、政府の各種委員でもある。 木下氏は、東洋経済オンラインで『地方創生のリアル』 を連載中であるが、これが題名通り当にリアルで役に立つ。リアルという意味では、企業再生における冨山和彦氏(経営共創基盤CEO、元産業再生機構COO)の地方再生版と言えるかも知れない。その木下氏の連載が大幅に加筆修正されて一冊のになったということで、早速、買って読んでみた

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    HONZ 2016/12/29
  • 『全裸監督 村西とおる伝』真珠湾でAVを撮ったビジネスマン - HONZ

    安倍晋三首相が28日に米・ハワイの真珠湾を訪問した。当初は、今回が現職首相として初の真珠湾訪問とされていたが、吉田茂、鳩山一郎、岸信介も首相在職時に訪れていたとの報道も出てきた。突如、過去に3首相の訪問が浮上してきたわけだが、真珠湾上空で男女の情事を撮った男は日どころか世界でも一人であろう。 村西とおる。もはや過去の人かもしれない。十数年前に息子が超有名難関私立小学校に入学したことで、「あの村西とおるの子が!」と話題になったが、全盛期のパンツ一丁で業務用カメラを抱えて、「ナイスですね」とハスキーボイスで発する姿は多くの人にとって、忘却の彼方だろう。 とはいえ、この男、一時代を築いたのは間違いない。80年代末には、5つの会社を経営、年商100億円のAV王国をつくりあげた。『SMっぽいのが好き』でデビューさせた専属女優の黒木香は知的な語り口とお下劣なキャラクターのアンバランスさと「腋毛」で、

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    HONZ 2016/12/28
  • 『コンピュータが小説を書く日  AI作家に「賞」は取れるか』書くことを通して人は「何か」を生み出す - HONZ

    は他国に比べ生産性が低いそうだ。最近は書店でも生産性の向上を唱えるをよくみかける。確かにわずかな努力で最大の成果を生み出せればこんなにいいことはない。生産性の向上、大賛成である。寝ながらにしてレビューが書ければ最高である。 ちょっと変わった味わいの短編の名手として知られるロアルド・ダールに、「偉大なる自動文章製造機」(『あなたに似た人Ⅱ』所収)という作品がある。 エンジニアの青年がある時、自動で文章を生み出す機械のアイデアを思いつく。そして売れている作家たちの文体や物語のパターンを覚えこませ、ベストセラーを連発していくというストーリーだ。 これ自体はユーモア小説で、二流の作家ほど創作の苦しみに耐えられずに簡単に金銭に転ぶといった作家稼業のトホホな部分が面白おかしく描かれているのだが、楽をしてレビューを書くという野心を抱く者からすれば、やはり見逃せないのは自動文章製造機の仕組みである。

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    HONZ 2016/12/27
  • 『使用人たちが見たホワイトハウス』秘密のベールに隠された、ホワイトハウスの日常とは? - HONZ

    HONZが送り出す、期待の新メンバー登場! 首藤 淳哉はラジオ局で朝の番組を担当する、敏腕プロデューサーだ。ラジオ業界きっての読書家で、「嫁に隠れてを買う」と題したブログは業界の内外を問わずファンが多い。一週間前に面接したばかりなのに、既にレビューを2も送ってくるアウトプットの速さは、マスコミ人として培われたフットワークの賜物なのか? それとも…。今後の彼の活躍に、どうぞご期待ください! (HONZ編集部) じゃあ年の瀬で忙しいと思いますが、年内に原稿書いて送ってください HONZ編集長が笑顔でそう言った。というか、笑顔というのはかなりざっくりした言い方で、実際には目は笑っていない。 正直困った。HONZに参加させてもらえるのは光栄だが、まさか会ってすぐに原稿を書けと命じられるとは……。 ラジオ局で早朝番組を担当しているせいで朝は3時起きだし、夜はワケあって家族の夕をつくったり子ども

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    HONZ 2016/12/26
  • 『モンティ・パイソンができるまで ジョン・クリーズ自伝』 - HONZ

    書は、2014年にRandom House Books より刊行されたSo, Anyway… の全訳である。 ご存じの読者も多いと思うが、著者のジョン・クリーズは世界的に有名なコメディアンであり、彼の属していた〈モンティ・パイソン〉というグループが登場したのは1969年、《モンティ・パイソンズ・フライング・サーカス》という英BBCのコメディ番組でのことだった。これは日でも《空飛ぶモンティ・パイソン》と題して1976年以降に東京12チャンネル(現・テレビ東京)などで放映されているが、とにかく世界中で放映されて、コメディの概念そのものを革命的に変化させた番組として、いまだにテレビ歴史に、というより喜劇やお笑いという広いジャンルの歴史にその名を轟かせている。 とはいえ、なにしろ古い番組だから長らく伝説と化していたわけだが、技術の進歩のおかげで10年ほど前にDVD化され、いまでは簡単に観られ

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    HONZ 2016/12/21
  • 『進化とは何か? ドーキンス博士の特別講義』 - HONZ

    最良の進化論入門書 あなたはどうしてこのを手にとったのだろうか。進化についての興味からだろうか。それとも、リチャード・ドーキンスというスター科学者にたいする関心からだろうか。あるいは、すでに熱心な愛読者であるために手にとるのも当然のことだったかもしれない。 どちらにせよ、あなたは最高の一冊を選びとった。書は現在望みうる最良の進化論入門書であり、またサイエンス入門書である。なにしろ、マイケル・ファラデーの不朽の名著 『ロウソクの科学』を生んだ英国王立研究所のクリスマス・レクチャーに、稀代の科学者・ 科学啓蒙家であるドーキンスが挑んだドキュメントなのだ。聴衆の子供たちを夢中にさせたにちがいない刺激的な連続講義は、まさしく現代版『ロウソクの科学』と呼ぶにふさわしい。 また、高度な内容を易しく面白く伝えるテクニックは、専門家にとっても学ぶところか

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    HONZ 2016/12/20
  • 『最後の資本主義』資本主義を脅かしているのは、信用の弱体化である - HONZ

    作者:ロバート・B. ライシュ 翻訳:雨宮 寛 出版社:東洋経済新報社 発売日:2016-12-02 去る12月2日に日財団で行われた「Bコーポレーションを知る会」に出席してきた。Bコーポレーションという言葉は聞き慣れないかも知れないが、アメリカの非営利団体B Labが運営する、社会的責任や持続可能性などを評価する認証制度で、「TransFair」がフェアトレード・コーヒーを認証するのと同じように、アカウンタビリティや透明性などB Labの掲げる基準を満たした企業に対して与えられる民間認証である。 「B」は「Benefit」(ベネフィット=利益)のことであり、環境、コミュニティ、従業員などの様々なステークホルダーの利益を意味している。アウトドア用品のパタゴニアを始め、現在までに世界50カ国で、約2千社が取得している。日にはまだBコーポレーションのような認証制度は見られないが、日でもB

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    HONZ 2016/12/18
  • 「ビジネス書グランプリ2017」が開催ーーそれがビジネス書かどうかも、ビジネスパーソンが決める! - HONZ

    今年2回目を迎える「ビジネス書グランプリ」。昨年からグロービス経営大学院との要約サイトflierの主催で始まっておりましたが、今年から主催者の中へHONZも名を連ねることになりました。グロービス経営大学院、Forbes JAPAN、flier、HONZでの共同開催です。(※ちなみに昨年のグランプリの模様はこちら) このアワードのコンセプトは「ビジネス書を評価するべきは、ビジネスパーソンではないのか?」というものであり、あくまでも読者目線でを評価していく点が最大の特長です。 HONZとしては、そこへさらに「それがビジネス書かどうかを決めるのも、ビジネスパーソンでではないのか?」という疑問を投げかけ、「リベラルアーツ部門」というカテゴリーを新設してもらいました。一見ビジネスとは無関係なテーマの中にこそ、ビジネスにも通用する普遍的な価値があるのではないかと考えてのことです。 【リベラルアーツ

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    HONZ 2016/12/15
  • 『カフェインの真実 賢く利用するために知っておくべきこと』 - HONZ

    著者のマリー・カーペンターは米国でも環境やの安全に対して住民意識が高い先進地域に在住するジャーナリストで、ダムを取り壊した川にサケが還ってきた事例など、環境問題に関する報道も多く手掛けている。 書ではまず、もともとは呪術者や王侯貴族専用の「魔法の薬物」だったチョコレートやコーヒー、お茶など、カフェインの入った飲物が一般大衆にも嗜好品として普及するようになった歴史的過程をたどる。古代には神官や呪術者など、一部の限られた人たちが伝承された専門知識や経験に基づいてカフェインを使いこなしていたと思われるが、現代では一般の人たちも手軽に利用できるようになり、カフェインにまつわるさまざまな問題が生じている。著者はそうした悲喜劇を数多くの事例を交えて取り上げている。現代社会でカフェイン問題が生じている根的な原因は、誰もが魔法の粉を簡単に手に入れることができるようになったにもかかわらず、私たち一般

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    HONZ 2016/12/15
  • 『10分後にうんこが出ます』悲劇と情熱がウンをもたらした! - HONZ

    HONZが送り出す、期待の新メンバー登場! 小松 聰子は精密機械メーカーに勤務するワーキングママだ。先日『ブルマの謎』の客員レビューを寄稿してもらったところ大きな反響を呼び、即、正規メンバー入りが決まった。愛称はもちろんブルマー小松。そんな彼女が仕上げてきた次なる原稿のテーマは「うんこ」。「ブルマー」から「うんこ」へ、この流れで当に大丈夫なのか!? そんな彼女の今後の活躍に、どうぞご期待ください! (HONZ編集部) うんこ。 アイドル以外の人類ほぼ全員が関わる現象であるにも関わらず、正々堂々と発声するには憚られるこの単語、しかしながらそれに悩んでいる人はとても多い。 例えば私…書のページをめくりながら、1歳半の息子の感染性胃腸炎のゆるゆるうんち(書ではうんこ)と闘っていた。いくら昨今の紙おむつが優秀とは言え、大量のゆるゆるを放置すれば大惨事に見舞われることは請け合いなのである。ゆえ

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    HONZ 2016/12/15