2つの実験の結果は、いずれも予測を支持していた。つまり、気持ちや時間の余裕を奪われた参加者は、中身をちゃんと比較すれば「ふわっとしている」ことがわかるだろうにもかかわらず、自分にとって身近な地元出身者の政策を高く評価する傾向が見いだされたのである。 この研究では、参加者の気持ちや時間の余裕をわざと奪うことがシステマティック処理をしにくくさせることが確認できた。同様に、テーマに対する参加者の関心やモチベーションの低さも同様の効果を持つことが多くの研究で確かめられている。 「中身がなくても、そんな気がする」理由 HSMが仮定している2つの異なる処理プロセスを理解した上で、本稿の主題「私たちはどんな政治家に「説得力」を感じるのか」に回帰しよう。 小泉進次郎氏の「セクシー」発言を聞いて「よく考えてみたら中身がないのでは」と考えるのは、システマティック処理である。 大阪ダブル選挙で維新候補の押しの強