昭和初期、わが国は石油の約90%をアメリカからの輸入に頼っていた。米国による石油禁輸はまさに死活問題であり、無理をしてでも南方インドネシアの油田と輸送ルートの制海権を確保、という発想につながっていく。 仮に当時、日本が原発、原子力空母、原潜をかなりの程度有していたとするなら、はるかに余裕をもって戦略を立てられたはずだ。 一日のうちでも、季節的にも、変動著しい太陽光や風力は、日本が大きな人口を有した経済大国である限り、補完的な電源にしかなり得ない。 脱原発を脱兎の如く進めるなら、予見しうる将来、政治不安を抱える中東からの原油やロシアKGB政権からの天然ガスに依存することになる。菅直人氏が非難する原発「安全神話」以上の中東・ロシア「安全神話」を信奉しない限り、到底取り得る道ではない。 なお、昭和20年当時、日本が独自の核抑止力を備えていれば、すなわちアメリカの核攻撃に報復できる能力を持っていれ