新世代が台頭 2010年、棋界を振り返る―将棋2010年12月16日 印刷 Check 初タイトルに笑顔の広瀬章人・新王位=9月2日 2010年の将棋タイトル戦 囲碁界は記録達成にわき、将棋界は新世代の台頭が加速した――スポーツ大会に初参加した囲碁や、女流棋士がコンピューターに初めて敗れた将棋など、話題豊富な2010年の棋界を振り返る。 ■トップに割り込む23歳 羽生善治名人(40)が名人、棋聖、王座の3棋戦ですべてストレート勝ちし、三冠を堅持した。久保利明二冠(35)に王将位を奪われはしたが、第3回朝日杯オープン戦で初優勝、JT日本シリーズでの4度目の優勝を果たすなど、第一人者としての貫禄を示した。一方、棋王を防衛した久保は二つ目のタイトルも獲得し、関西をわかせた。 トップ棋士に割って入り、まわりを驚かせたのが広瀬章人王位(23)の誕生だ。五段当時に羽生に勝って王位挑戦権をつかみ、七番勝
広瀬王位、30勝でトップ 2010年度勝ち数争い2010年11月11日 広瀬章人王位 将棋の2010年度勝ち数ランキングは上半期が過ぎた9日現在、広瀬章人王位が30勝に達し、羽生善治名人を抑えてトップに立っている。目下、順位戦C級1組で6戦全勝。初タイトル獲得となった王位戦と、ベスト4進出の棋王戦で星を稼いでいる。すでに棋王戦で敗退している羽生名人は順位戦も不参加のため、広瀬王位がこの二つの棋戦で白星を稼げば逃げ切ることも可能な情勢だ。 勝ち数では、新人王を取ったプロ入り2年目の阿部健治郎四段がトップ棋士に交じって3位につけた。対局数部門は広瀬王位が40局で1位。ほかはタイトル戦を戦った棋士が上位に入っている。勝率部門では横山泰明五段が8割1分で首位。高段者との対戦が多い佐藤康光九段が若手に交じって7割5分9厘を挙げているのが光る。 ■将棋の2010年度記録上位者(9日現在) 【勝ち数】
◇現役大学生初の7大タイトル「王位」獲得--プロ棋士・広瀬章人さん 得意な戦法は“振り飛車穴熊”、人呼んで「振り穴王子」。第51期王位戦で渡辺明竜王、羽生善治名人、深浦康市王位といった名だたる棋士を破り、見事王位のタイトルを獲得した広瀬章人七段(23)。プロ棋士でありながら現役の大学生でもある彼は、いったいどのような人物なのか。新進気鋭の大学生プロ棋士に話を聞いた。【早稲田大・神田将、写真はお茶の水女子大・小笠原園華】 ◇学業と両立悩み退学考えた 今では授業が気分転換に プロと大学の両立は難しいのでは? 会って早々記者が投げかけた質問に、広瀬さんは「プロ棋士はすべてが自己管理。一日に何時間勉強しなければならないといった規則もありません。すべては勝った、負けたの世界なので」と、笑いながら答えてくれた。 プロを目指す高校生の中で大学進学をする者はまれだ。10代後半から20代前半は将棋界において
ひろせ・あきひと 1987年東京都生まれ。東京成徳大学高校卒業。教育学部3年。数学専修。2005年プロ棋士に昇段。2007年度は4段から5段に昇段。C級1組順位戦で現在4位。テレビ出演や、戦法の解説本執筆も手がける。趣味はサッカー。 【URL】http://blog.livedoor.jp/henry12/ 「好きこそ物の上手なれ」、この言葉がぴったり。父と兄の指す将棋に興味を持ち、たちまち将棋は生活の一部となった。「子どもだったからでしょうか、迷わずプロを目指しました」。12歳でプロ養成所へ入所。周囲からは確かな将来性を認められていた。「それよりも養成所に入ることを許してくれた両親にはありがたい思いでいっぱいです」。プロ棋士となってもなお、周囲への感謝を忘れず、はにかむ廣瀬さん。 「将棋以外にも、さまざまな経験を積みたい」と早稲田大学入学を決めた。18歳から20歳の期間は将棋界では貴重な
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く