子宮頸がんの予防ワクチンについて、私は6月29日から何日にも渡って述べています。それでも、あえてもう一度と思うのは、あまりにひどい誤解に基づいた、接種に反対する人たちがいることに、胸を痛めるからです。 昨日述べたような、不妊になるというような根拠のない一つの宗教がかった人たちのことは問題外として。 女性の解放運動に関わっているような方たちが反対するのに、びっくりしてます。その人たちの根拠は次のごとくです。 1. 子宮頸がんは、検診を受けることで、早期発見でき、完治するものである。したがって検診率を上げることに金や力を注ぐべきである。 2. すべての発がん性HPVが阻止できるわけではない。 3. 感染前に接種しないと意味がない。 4. したがって、接種するよりも性教育に力を入れるべきである。 一見もっともな意見のように見えますが、こういうのが一番疲れるのです。 1.子宮頸がんは確かに検診を受
大企業の健康保険組合などでつくる健康保険組合連合会(健保連)は10日、加入1473組合(10年3月末現在)の09年度決算見込みが過去最悪の5235億円の赤字になったと発表した。経済状況の悪化で保険料収入が減り、赤字幅は前年度の3189億円から2046億円膨らんだ。赤字組合の割合は80.4%(前年度68.9%)と過去最悪の02年度の80.7%に並ぶ水準になった。 支出は6兆6952億円で前年度比105億円(0.2%)増の微増にとどまったが、収入は6兆1717億円と前年度より1941億円(3.1%)減少した。健保組合の解散や失業などで加入者数が6年ぶりに減少したうえ、保険料算定の基になる加入者の収入が減ったため。 医療給付費と後期高齢者医療制度への拠出金や納付金の義務的経費の合計額が、保険料収入を初めて上回り、健康診断などの保健事業や運営費は積立金の取り崩しで対応せざるを得ない状況となった。赤
眠らない街Tokyoを舞台にした 眠りたい産科医Bermudaの夢と冒険のファンタジー Twitter; bermuda2010 Mail; bermuda-sanfujinka@hotmail.co.jp 登場人物紹介 Bermuda(バミューダ) このブログを書いている下っ端産婦人科医。痔もち。 教授ちゃま ギネ(産婦人科)の教授。天然。 ゴローちゃん 大学院指導助教授。財前五郎ほどの野心家ではないがカミソリのように切れる。 殿(との) 以前勤めていた病院の産婦人科部長。 酒から手術まであらゆる手ほどきを受けた。まぢ、こえぇ。 デブゴン 以前勤めていた病院の泌尿器科医 あまりにキャラが立っていて強烈なため消すに忍びなくエントリはそのまま。 アレッサンドロ・デル・ジエーロ Bermudaの痔に名前をつけますた。あだ名はアレックス。 姉歯研修医 当初ペ・ヨンジュン似の微笑みの研修医と呼ばれ
26日発売の「週刊新潮」に、自民党の野田聖子元郵政相(49)=比例東海=が第三者提供の卵子で体外受精し、妊娠したとする「手記」を掲載することが25日、分かった。 「手記」によると、野田氏は今年5月、米国で卵子提供を受け、事実婚状態にある飲食店経営者の精子との受精卵を子宮に移植、妊娠したという。現在、妊娠15週目で、来年2月中旬が出産予定という。 野田氏は平成13年に鶴保庸介参院議員との事実婚を発表。不妊治療を続け、16年には著書「私は、産みたい」を出版したが、18年に関係を解消していた。 「手記」によると、法が整備されている米国の州で治療を受け、費用は「数百万円」。「『おばさん妊婦』を、出産まで温かく見守っていただければ幸いです。何があっても『それでも私は産みたい』のです」と締めくくっている。 野田氏の事務所は「事実関係を把握しておらず、本人からも確認のしようがない」としている。 日本には
日本学術会議は代替療法「ホメオパシー」の効果について、「科学的な根拠がなく、荒唐無稽(こうとうむけい)」とし、医療従事者が治療法に用いないよう求める声明を24日、発表した。山口市の女児ら死亡例が出たことを重視し、この療法が広まる前に、芽を摘む必要があると判断した。同会議が、特定の療法を否定するのはきわめて異例だ。 金澤一郎会長が会見で発表した。声明では、現段階でホメオパシーを信じる人はそれほど多くないが、医療現場から排除されないと「自然に近い安全で有効な治療という誤解」が広がると指摘。科学的根拠は明確に否定されており、医療関係者が治療に用いることは認められないとした。 日本学術会議は、約84万人の科学者の代表として選ばれた210人の会員と、約2千人の連携会員からなる日本の「頭脳集団」。政府に対する政策提言や、社会への啓発などを行う。唐木英明副会長によると、1年半ほど前からこの問題につい
生まれたばかりの赤ちゃんはビタミンKが欠乏しやすいことが分かっています。ビタミンKが欠乏すると出血が止まりにくくなり、出血した場所が脳内であれば死亡や重大な障害が残ることもあります。このため僕ら産科医は、ほ乳後の赤ちゃんの吐瀉(としゃ)物に少し血が混じっただけでも気が気ではなくなります。 ビタミンKは母乳にはあまり含まれていないので外から補ってあげる必要があります。厚生労働省では出生直後と生後1週間、同1カ月の計3回、ビタミンKを経口で投与するよう指針を出しており、母乳の場合は必須となっています。 赤ちゃんが飲みやすいようにビタミンKはシロップになっており、与えることはそれほど面倒なことではありません。命にかかわる病気をほんの少しのシロップで防ぐことができるのですから、普通の医療者はこの行為に疑問すらいだきません。 ところが先日、ビタミンKを与えられなかったために赤ちゃんが生後2カ月で死亡
あるがままに命と向き合う女たちの、比類なき美しさ。河瀬直美監督の原点にして、新境地を切り拓くドキュメンタリー。
本日朝の『無介助分娩をテレビで?!』の続きです。 9時になってから日本助産師会に電話しまして、通報しました。 電話に出られた方はびっくりしていたご様子で、テレビでそのようなことを…?!という感じでこちらの話を聞いてくれました。 警告文を出していることもあるし、日本テレビに連絡して対応するということでした。 一応、今日の夕方になったらもう一度連絡してみます。 無介助分娩には助産師会も被害者的な立場が強くあるようで、確信犯的に助産師に分娩後に連絡し(健診も行っていない、いわゆる駆け込み)、やってきた助産師を出生届けに書く立会い者として使うというのがあるそうです。 対応しなければいいのにとおもえば、まぁ駅を歩いていたら急に産気付いてしまいって…なんていうことに似せたような電話があるようです。 これはあくまでも私との対話の中で出てきた例えですから、現実はもっと違うこともあるんでしょうが、出張助産師
ER系の医療者には珍しい話ではないそうですが、世の中には妊娠中1度も受診をせず、陣痛が始まってから救急対応・・となる妊婦が少なからずいるそうです。 確信犯もいれば、お金がないから受診もできないし分娩費用も払えないと思いこんでいる当事者・家族もいます(行政サービスなんて考えたこともないのかもしれません)。 自宅分娩は当然のことながら、医療サポート下のお産と比較して母子の健康リスクが高いわけですので、自宅分娩がまるでよいことであるかのような、家族だけでなんとかなる、と誤解されそうな伝え方はマズイわけです。 しかし、blog「助産院は安全?」によりますと、28日の愛は地球を救う24時間TV番組で、介助無しの(家族だけの)自宅分娩が紹介されるのだそうです。・・・・8人目もすべて自宅ってすごいです(--;). 医療崩壊など、騒いだり煽ったりするのもメディアです。TV局製作スタッフの意図はわかりません
妊娠7ヶ月ぐらいの妊婦です。 「ぐらい」と書いたのは、予定日を最終月経から自己計算したためです。 昔から自然なお産に憧れているので、自宅で誰の手も借りずに出産します。 妊娠出産に関してたくさん本を読み、ネットでも勉強しました。 そのため、医師や助産師の手など借りなくても出産できます。 また、病院や医療行為がいかに危険なのかも把握しています。 どこかの自然派出産の先生が「女性には本来生む力が備わっている」と仰っていました。 しっかり体を動かし、食事に気をつければ一人で元気な子を生めます。 医療行為に頼って生むのは、怠け以外のなんでもありません。 しかし、この考えに義母と実母が大反対します。 「母子手帳の交付を受けなさい」 「産婦人科の検診に行きなさい」 「自宅で生むなら、せめて信頼のおける助産師に…」 そもそも母子手帳なんて、病院にかかる人のためにあるものですよね? 他人に自分の体の状態をさ
当ブログを通じて知り合った方よりご連絡頂き、朝から頭が残念モード… 日テレで8月恒例、24時間テレビが今年もあるそうですが、8人を自宅出産された方が扱われるそうです。 それも、“毎回助産師を呼ばない”無介助分娩だそうです。 若干放送時間がずれることもあるそうですが、8月29日日曜日の朝8時くらいが予定時間だそうです。 数分の予定だそうで、更に出産シーンもないそうで、どういう内容だかは分かりませんが、産婦ご本人が“参考になれば幸い”と、無介助分娩の危険性を全く知らないというか…きっと『必要ない』という意識なのでしょう、局側も無介助分娩を正しい行為もしくは“新しく流行らせたい出産のスタイル”という程度の意識なのか、全く問題意識のない告知をご本人がされているようです。 まぁ、問題意識があれば、テレビ局からの取材依頼も受けないでしょうから… 問題を知っていれば、テレビ局も取材依頼を別の形でするでし
2009年度の医療費が過去最高を更新して35兆3千億円だったことが16日、厚生労働省の集計で明らかになった。前年度より1兆2千億円(3.5%)の増加。高齢化が進んだためで、70歳以上の医療費が全体の44%を占めた。 公的医療保険と公費から支払われた分を集計したもの。総額は00年度の29兆4千億円から増加傾向になっている。1人当たりの医療費は、09年度は27万6千円。70歳未満は16万8千円だったのに対し、70歳以上は77万6千円。後期高齢者医療制度の対象になる75歳以上では88万2千円。 受診した延べ日数は前年度より0.6%減ったが、1日当たりの医療費は4.1%増えた。医療技術の高度化が反映されている。 一方、09年度の調剤医療費(薬代)も同日公表された。電算処理された処方箋(せん)1枚当たり8034円で、前年度より6.3%伸びて過去最高となった。年齢が高くなるにつれて高額になり、7
魚介類には良質なタンパク質や脳の発育に良いといわれるEPA(エイコサペンタエン酸)などの高度不飽和脂肪酸が多く含まれています。魚介類といえば、お寿司(すし)。最近の回転寿司店は安くておいしいお寿司を提供してくれるので、つい好きなネタばかりを食べてしまう人もいますが、妊婦さんの場合はちょっとだけ注意が必要です。 魚介類の中でも特に食物連鎖の上位に分類される大型の魚や一部の深海魚は、それ以外の魚に比べて水銀濃度が高いものがあることが報告されています。このため、厚生労働省は妊婦さんに対して、水銀濃度が高い魚介類を偏って多量に食べることは避けるように呼びかけています。 例えば、メバチマグロやクロマグロは1回80グラムとして週1回までを目安に挙げています。お寿司1個の魚介類は約15グラム、中トロは週に5個ぐらいが目安です。もちろん6個食べたら何か問題が起きるというわけではありません。目安ですので、そ
成人T細胞白血病(ATL)という疾患があります。一般の方にはあまりなじみがない病名かもしれませんが、浅野史郎・元宮城県知事がこの病気の治療中であることをブログに書いていて話題になりました。 この病気の原因はHTLV−1というウイルスですが、主に母乳を介して乳児に感染します。感染後すぐに発症するわけでなく、長い潜伏期間をおいた後、ごく一部の人が発症します。 かつては九州や沖縄に多かったため、以前はぼくら産科医はそうした地域出身の妊婦さんが来院すれば、このウイルスに注意したものです。今は患者さんが全国にいるので、地域に関係なくすべての妊婦さんに注意を払う必要があります。 感染を防ぐためには、母親がこのウイルスに感染しているかどうかを調べ、感染している場合は母乳を与えるのをやめてもらうという方法があります。母親が感染しているかどうかの検査は、妊娠中に血液検査で調べます。この検査が妊婦健診の中に含
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