「你不理財、財不理你」 「你」は、あなた。「理」は、ここでは管理する、くらいの意味だ。 「あなたが資産をしっかり管理しないと。資産は、あなたのことなんか構ってくれませんよ」といった訳になる。 中国の大学で金融論を聴講したときのこと。ぼんやり最後列に座っていたら、20代とおぼしき女性講師がこの諺から授業を切り出して驚いた。十数回の講義すべてが資産運用の話だったから、投資のことで頭がいっぱいなのだな、と感じたことを覚えている。 以前、低迷する中国の株式相場のことを取り上げたとき(関連記事「株バブル崩壊と共に萎む中国人の夢」)にも指摘したが、中国の人は概して投資に強い関心を持っている。「山っ気」が強いということもあるが、豊かになる方法が限られる社会情勢こそが、人々を無謀とも言える投資、投機の世界に誘う。 中国で資産運用の王道は不動産だ。北京や上海、広州などの大都市では土地の供給は限られ、上昇ペー
出張などで中国に行った際、スーパー巡りと並んで楽しみにしているのが証券会社の店頭を見て回ることだ。 2007年から2008年にかけ中国株がバブル最盛期だったころに店頭をのぞくと、昼休みに抜けてきたであろうショップ店員やコック(白帽子に前掛け姿)、おじいさんやおばあさん、主婦、そして一見して分かる農村からの出稼ぎ労働者がずらりと並んでいた。 店舗は大きな株価ボードに加え、株価チェックや取引ができる電子端末を10~30台据え付けているのが一般的だ。皆、一心不乱に端末を操作し、知り合いと売買のタイミングを話し合っていた。 口座開設を受け付ける有人の窓口もあって、店舗の外にまで列が続くほどだった。店の外には株式評論家と称する人たちが机を出し、株式必勝法のレジュメを売ったり講釈を垂れていたりしていた。「先進国では株式市場の時価総額とGDP(国内総生産)が概ね同じ水準にある。中国はまだ半分。つまり、中
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く