ここ10年間で自転車の車道上事故が大幅に減ったのに対し、歩道上事故は逆に増加し、昨年は車道上事故を件数で上回ったことが、民間研究機関の分析から分かった。歩道上事故の相手は74%が車だったことも判明。研究機関の担当者は「行政が長年、自転車の歩道走行を誘導してきた結果」と指摘している。 ◇民間機関分析 旧建設省OBで自転車政策が専門の古倉宗治・三井住友トラスト基礎研究所研究理事が、警察庁の事故統計と、公益財団法人「交通事故総合分析センター」に委託した調査を基に分析した。 それによると、自転車事故は01年に全国で17万5223件だったが、11年は14万4018件で18%減少した。発生場所は、最多の交差点内が12万4574件から9万7976件へと21%の減。歩道と車道が分けられた道路では、車道上の事故が2万2035件から1万3236件になり40%の大幅減だった。これに対し、歩道上の事故は1万253