著作権法の改正で、音楽や映像などの海賊版をダウンロードすると、10月から刑事罰が科せられる。著作権保護が目的だが、クリック1つで誰もが処罰の対象となる可能性があり、慎重な運用を求める声も強い。インターネット上の違法ファイルの氾濫に歯止めをかけられるのか。現在、海賊版をネット上に投稿(アップロード)すると10年以下の懲役または1千万円以下の罰金が科される。一方、ダウンロードは2010年から違法に
著作権法の改正で、音楽や映像などの海賊版をダウンロードすると、10月から刑事罰が科せられる。著作権保護が目的だが、クリック1つで誰もが処罰の対象となる可能性があり、慎重な運用を求める声も強い。インターネット上の違法ファイルの氾濫に歯止めをかけられるのか。現在、海賊版をネット上に投稿(アップロード)すると10年以下の懲役または1千万円以下の罰金が科される。一方、ダウンロードは2010年から違法に
ネット空間には映像や音楽ファイルがあふれる。法曹関係者は、合法・違法を見分けられずにダウンロードボタンをクリックするだけで、誰もが犯罪に巻き込まれかねないと警鐘を鳴らす。 元検事の落合洋司弁護士は「違法ダウンロードをするのは主婦や未成年者も多いのではないか。人気のあるファイルなら10万〜100万回単位でダウンロードされる」と話す。 映像や音楽の権利者が告訴しないと罰せられない「親告罪」だが、落合氏は「いつ誰がダウンロードしたか、権利者には分からない。違法アップロードした業者らの捜査から、たまたま判明した人が警察の情報をもとに告訴され、一罰百戒のように逮捕されることもありうる」と指摘する。 一方、日本レコード協会は「処罰対象は違法配信だと知りながらダウンロードした場合。正しく理解されていないのではないか」と反論する。落合氏は「違法と知っていた場合と、まったく知らなかった場合の間にある“グレー
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