Perfume「未来のミュージアム」は、まず初めに「映画ドラえもん」の主題歌としての発注があって、その発注に対して、「火の鳥」「風の谷のナウシカ」「学研 科学」を「影響を受けた本」として挙げつつ、Perfumeの楽曲にオルダス・ハクスリーなどの古典SF小説を引用する、SF好きのヤスタカらしい纏め方をしている。SF好きといっても、ガチハードSFやサイバーパンクといったジャンルよりも、「人類の進歩と調和」「空飛ぶ都市計画」「反重力旅行」「宇宙エレベーター」といったタイトルをcapsule楽曲に好んで付けていたように、基本的にはヤスタカにとってのSFは「サイエンス・フィクション」というよりも、もっと象徴的な、科学が人類を豊かにする未来という希望を前提とした「サイエンス・ファンタジー」の色が強い。Perfumeの「近未来三部作」のようなディストピアが見え隠れする世界観は、実はヤスタカの作品のなかで