佐藤哲三騎手が引退を表明して3週間弱。その間、至るところで引退を惜しむ声が聞かれた。勿論、辞めたくて辞めるわけではないはずで、その悔しさは察するに余りあるが、引退会見の表情は驚くほどサッパリして見えて、勝負の世界に身を置く人が覚悟を決めた時というのはこういうものかと感じさせられた。 ツイッター上では、引退発表直後から「佐藤騎手の思い出」「佐藤騎手と言えば」という形のツイートが多く見られた。タップダンスシチーだったり、エスポワールシチーだったり、アーネストリーだったり、競馬ファンなら知らない人はいない馬の名前がズラリ。そのひとつひとつを一緒になって思い出し、懐かしくなり、そうしているうちに私もトウカイパレスのことを思い出した。 トウカイパレスは92年生まれのランドヒリュウ産駒。同世代のダービー馬はタヤスツヨシ。マヤノトップガンの勝った菊花賞で、佐藤騎手の手綱で2着に入った。 その菊花賞。4角