愛知県美術館の「これからの写真」展に展示されている鷹野隆大さんの写真作品が匿名の通報によって訪れた警察によって「わいせつ」と判断されたことに対して、反対する署名を求められた。 署名といってもネット上の署名である。正直、ネットでの署名なんてどっちでもいいと思ってるけど、絶対しないと決めてるわけでもない。その時の気分でしたければするし、親しい人から回ってくるとついしてしまう。優柔不断だが、まあその程度のものだと思う。署名したことなんてすぐ忘れてしまうし、そのことで自分が何か社会的な意思表明を行ったなどとはあまり思えない。 この程度のものを取り締まるなんて、いくら何でもやり過ぎだと思ったから署名はした。でも、ちょっと気になることもあった。それは「権力が芸術に介入する」みたいな言い方である。こうした問題において、「芸術」を何か特権的なものであるかのように扱うと、話がややこしくなると思うからである。