東京電力は25日、東日本大震災で深刻な被害を受けた福島第1原子力発電所で被(ひ)曝(ばく)した作業員2人が病院に搬送された事故で、作業区域にたまっていた水の放射性物質(放射能)濃度が通常の炉心の水の約1万倍だったと発表した。壊れた燃料棒の放射性物質が炉心の水にとけ込み、漏れだしているとみられる。格納容器が壊れた恐れがある2号機に加え、3号機の原子炉からも何らかのかたちで大量の放射性物質が漏れ出している恐れが出ている。 水は3号機の発電機があるタービン建屋の地下1階にたまっていた。東電の調査によると、セシウム、ヨウ素、コバルトなどの放射性物質が1立方センチメートルあたり390万ベクレル含まれていた。 これらの放射性物質は通常は燃料棒の中に閉じこめられて炉内の水に溶け込むことはない。今回は溶け込んでいたことから、高温になった燃料棒から炉心の水に放射性物質が溶け出し、その水が何らかの理由でタービ