宮古市は東日本大震災で被災し休止中のJR山田線宮古-釜石間(55・4キロ)の八木沢地区に新駅設置を検討している。3月に策定する市公共交通ビジョンに盛り込む。復旧をめぐってJR東日本から提示された第三セクター三陸鉄道への運行移管案とは切り離して可能性を探り、利用促進策の柱とする。 八木沢自治会などが市に4日提出した山田線復旧の要望書に対し、山本正徳市長は「山田線を復旧させるに当たり新駅設置は市としても検討している。どのような形にせよ鉄道は動かしたい。地元の盛り上がりを期待したい」と答えた。 八木沢地区は宮古市南部の住宅地。磯鶏-津軽石駅間に位置し、県立大宮古短期大学部などの教育施設も立地する。周辺人口は約7千人。津波被害を免れ、住宅や事業所建設が増加。災害公営住宅も整備される。 建設に当たっては地元自治体が費用負担する請願駅の形を想定。宮古湾沿いの高浜・金浜地区と結ぶ市道も整備されることから