90年代、渋谷系ムーヴメントの最前線をひた走ったバンド「ピチカート・ファイヴ」の解散から10年、バンドのリーダーであり頭脳でもあった小西康陽は、意外にもそれが自身初となるソロ・アルバム『11のとても悲しい歌』を発表した。「PIZZICATO ONE」という、これまた驚きの名義でリリースされた今作。その完成までの道のりとは、果たしていかなるものであったのか。リリースからひと月を迎えた小西氏に、その経緯と10年間の心情の変化を訊いた。 とはいえ、フイナムがインタビューを行った時は、すでに小西氏は20本を超える取材をこなしていたあと。食傷気味な質問ばかりでは退屈かもしれないと思い、大胆なサイドチェンジを試みてみたり......。 Photos_Shota Matsumoto INDEX 1. 『11のとても悲しい歌』が誕生するまで(1) 2. 『11のとても悲しい歌』が誕生するまで(2)