カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で上映カンヌ国際映画祭2日目に、「ある視点」部門のオープニングを飾るアルチュール・アラリ監督の6カ国共同製作映画「ONODA(原題)」が上映され、熱烈なスタンディングオベーションで迎えられた。 本作は、太平洋戦争の終戦後もフィリピン・ルバング島の森林で、終戦を信じられないまま30年間残り続けた小野田寛郎元陸軍少尉の実話を映画化したもの。フランス人のアラリ監督は、津田寛治、遠藤雄弥、イッセー尾形ら日本人キャストと日・仏など国際的スタッフの混成を指揮しながら、小野田少尉が島に派遣され、そこから驚くべき軌跡を辿る様子を、キャラクターの人間性に焦点を当てながら描く。 スクリーン・インターナショナル誌が、「小野田の日本軍への献身は戦争の愚かさと残虐さを浮き上がらせるものの、彼の揺るぎない信念はそれ自体が何かしら美しさをそなえている」と評するように、人間ドラマの側面が評