テングノムギメシ(天狗の麦飯)とは日本の中部地方の火山地帯に産生する微生物の塊である[1]。産生地のひとつ、長野県小諸市のものは天然記念物に指定されているため採取が禁止されているほか、他の産生地も国立公園内にあり採集をする為には国の許可が必要である。 色は褐色[2][3]、灰褐色[4][5]、淡灰緑色などで[3]、形はさまざまであるが、大きさは0.1mmから1cmぐらいの小さな粒状で、弾力があり、乾燥すると味噌の塊のように見える。「食べられる土」[6]として紹介される事もあり、古くは長者味噌、謙信味噌や飯砂(いいずな)とも呼ばれた。「桃の木から分泌される樹脂を少し堅くしたもの」を想像するとよい、と菌類学者の小林義雄は記している。長野県の「飯縄山(飯綱山)」の名称はこれに由来する。 明治の半ばより多くの生物学者の目を引き、大野直枝、川村多実二、ハンス・モーリッシュなど、多くの研究者がこれに係