先月、安倍晋三首相の参謀役、菅義偉官房長官にじっくり話を聞く機会があった。特に印象深かったのが、今年の最重要課題に「地方創生」を挙げたうえで語った次の言葉だった。 「何といっても1番のカギは地元の方々が自ら立ち上がることです」 これを聞いて思い出したのが安倍首相が今年の年頭会見で地方創生について語った次のフレーズだ。「重要なことは地方が自ら考え、行動し、変革を起こしていくことです」。 「地方創生元年」と称される今年。地方の自治体や住民からは「国はやっとこっちを向いてくれた」「少しはうちの地域の景気も良くなるかも」と期待の声が聞かれる。 「主役は地域」と強調する政権首脳。そのメッセージを地方はどう受け止めればいいのだろうか。 「地方」が最重要課題に浮上したワケ 「地方」問題が爆発的な関心を呼ぶきっかけとなったのが民間の日本創成会議(座長・増田寛也元総務相)が2014年5月上旬に発表した報告。