アマデウスたち 様々なジャンル、フィールドで活躍する異才にスポットをあてて紹介する。自身の原点となったコト・モノをはじめ、自身が描く夢まで素顔の異才達が登場する。 バックナンバー一覧 今年3月、若い世代の支持を集めるセレクトショップのユナイテッドアローズと組み、「傾奇者達之系譜(かぶくものたちのけいふ)」と名づけた男物の着物ショーを仕掛けた。 レッド・ツェッペリンや和太鼓に乗って闊歩する、ロッカーの内田裕也に舞踊家の田中泯。個性豊かなモデルたちが纏(まと)ったのは、紅や紫といった鮮やかな色と、存在感のある金や銀の光沢、奇抜で大胆な柄や文様だった。 「江戸時代の奢侈禁止令以前、桃山時代には傾奇者、室町時代には婆娑羅(ばさら)という風潮があった。戦渦に生き、死を求めさ迷う宿命にある男たちは、時代を挑発するように競って着飾った」。大地のエネルギーを吸い上げ、血のにおいを漂わせる奔放な生を再現した