量子論で有限の時間ではエネルギー保存則が破れるという間違った説明が様々な大学の授業で教えられているようだ。 特に素粒子や場の量子論の講義の中で、重い粒子が媒介して力を伝達するという部分においてこのような説明がなされているらしい。 この誤解は、有限時間ではエネルギーは正確に測れないという、時間とエネルギーの不確定性関係の間違った理解から出ているようだ。 もちろん時間変動を測り続けてフーリエ変換をするような、時間をかけないとエネルギーが測れない悪い測定も存在する。 しかしエネルギーを測る誤差は、本来測定時間と全く無関係である。 今回はそれを説明しておこう。 そのためにまず「理想測定」とは何かということを、スピンを例にして復習しておこう。 図1、図2にスピン1/2をもつ中性原子のz軸成分を理想測定する測定機の概念図を書いてみた。 理想測定の満たすべき性質の1つとして、「正確に」測る物理量を読みと

