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  • 「薬作り職人のブログ」が選んだ、薬の世界の6大ニュース。薬作り職人のブログ

    2012年も明日で終わろうとしています。 今年書いたお薬関連の記事から、2012年を振り返ってみたいと思います。 1.「Gタンパク質共役型受容体の研究」ノーベル化学賞受賞 ノーベル化学賞を受賞したレフコウィッツ教授及びコビルカ教授の業績は、今年のお薬関連の話題として外すことはできません。今回、受賞の対象となった「Gタンパク質共役型受容体の研究」は、現在使われている多くの薬に共通する作用メカニズムを明らかにしたものです、また、この研究により、GPCRと呼ばれるタイプのタンパク質を標的とした薬剤の開発が飛躍的に発展しました。長年薬理学の世界にいた私にとって、この受賞は非常にうれしいものでした。 参考記事 細胞の外から中にどうやって情報が伝わるかー2012年度ノーベル化学賞薬作り職人のブログ なんでこの業績はノーベル化学賞なんだろう。薬作り職人のブログ 2.山中伸弥教授ノーベル生理学・医学賞受賞

  • 2011年、科学界で注目の話題(創薬編)薬作り職人のブログ

    国際的学術誌natureのWebサイトに、2011年、科学界で注目の話題について紹介されていました。この記事の中から、創薬(薬作り)に関連する項目について解説したいと思います。 naturenews: New year, new science GWAS の価値が示されるか? GWAS(ゲノムワイド関連解析)は、疾患とゲノムの特定領域との多くのリンクを解明している。しかし、これらのリンクの背景にあるせい科学的知見については、未だ多くは解明されていない。2011年には、遺伝子および非翻訳領域がどのように関連疾患に影響を与えるのかを説明するメカニズムが理解されることが期待される。肥満や糖尿病などの代謝性疾患が最も注目されている。 GWAS(Genome-wide association studies)というのは、ヒトゲノム(ヒトの遺伝子まるごと)のなかから、病気に関連する遺伝子(疾患感受性遺

  • iPS細胞は実用化されている、という話。薬作り職人のブログ

    のバイオ技術の最先端技術である「ヒトiPS細胞」。このiPS細胞、薬作りにも、いよいよ登場しつつあります。iPS細胞自体を薬とするのはまだまだ無理ですが、PS細胞を用いた評価法は、新薬開発の現場で一足先に実用化されています。 iPS細胞は、体のあらゆる臓器の細胞に変化(分化)する能力をもつ細胞です。ヒトの体細胞(例えば皮膚の細胞)に、「特定の遺伝子導入や化学物質による処理」を加えることで作成することができます。 iPS細胞は、もととなる体細胞を取り出したヒトの遺伝情報をそのままもっています。そのため、iPS細胞からつくりだした様々な臓器の細胞は、元のヒトにもどしても、理論的には拒絶反応を起こしません。 そのため、「iPS細胞を使って臓器(の一部)を再生し、臓器移植などの治療に使えるのではないか」という「再生医療」の考えのもと、世界各地でiPS細胞関連の研究が行われています。 しかし、現

  • 「安全性が証明されています」という言葉。薬作り職人のブログ

    「安全性が証明されています」という言葉があります。 薬を作る現場にいると、医薬品に関してこの言葉が使われたりするとは、若干の違和感を覚えます。「安全な薬を届けるのが、製薬会社の使命ではないのか」という言葉が聞こえてきそうだし、確かにそのとおりです。 その上で、やはり「安全性が証明された」と言い切ってしまうのは、違和感を感じるのです。 新薬開発においては、新薬候補化合物のもつ様々な薬理作用を動物を使って実験します。そのなかには、もちろん化合物の毒性を確かめるための実験も含まれています。 最近の新薬は、体の中の特定のタンパク質に選択的に働きかけるように作られていて、できるだけ望まない副作用を起こさないように考慮はされています。しかし、体内のすべてのタンパク質に当に作用しないのか、といわれたら正直わかりません。 そのため、動物に長期間にわたって化合物を大量に服薬させ「もし毒性があるとしたらどの

    Nathea
    Nathea 2010/02/18
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