のぞみ総合法律事務所 弁護士 結城大輔 (現在、米国ニューヨークのローファーム Moses & Singer にて執務中) 「ディスカバリ」「E ディスカバリ」 皆さんは、これらの言葉を聞いたことがあるでしょうか。 それぞれ、「米国の裁判における強力な証拠開示制度」「電子データについての証拠開示制度」ということになりますが、実は、アメリカの民事訴訟ではここ数年、このディスカバリが非常に大きな問題としてしばしば取り上げられています。何が問題かというと、一番は「莫大なコスト」です。それも弁護士費用がそのうちの大半を占めていたりするのが、いかにもアメリカらしい話です。 今日は、日本企業としてこの点だけは押さえておいた方がよいという「ディスカバリ」への対策のポイントを取り上げます。特に、「Eディスカバリ」への備えの有無は、米国訴訟に臨む際