(2020年8月14日 アルツハイマーの診断から約13年6ヶ月) *8月14日、クジラを切っている時 「黒い線の上を切ってみましょう。」 私がそう言うと、おママのハサミを持つ手が止まりました。 「え? なに? くろ?」 この時初めてでした。 おママの唇から色の名前が失われているのに気が付いて、私はひどく驚きました。 それだけでなく、「線」と言う言葉も理解できませんでした。 どうやら「赤」も「青」も,色の名前が出てきません。 それなのに、おママったら…。 大きな「青」の隣に小さな「赤」や「黄色」を配置して、画面を冴え冴えと彩る事は出来るのね。 「色の名前」は失われつつあるのに、言葉ではない「色の概念」は生きている…。 人間って不思議です。 人が生まれて、色の違いや識別が理解できるようになるのは、いつからなんでしょう。 3歳ごろかしら? 私が娘のアズキの子育てに追われていた時期に、そう聞いたこ