自民党の麻生太郎元首相は24日、野田佳彦首相が施政方針演説で首相時代の麻生氏の演説を引用し、消費増税をめぐる与野党協議を求めたことについて「いいとこ取りだけされた。何となく抱きつかれたような感じだ」と不快感を示した。国会内で記者団に語った。 麻生氏は消費増税に関し「私の演説では『景気回復が前提』という条件が付いていた。首相は景気が回復したと思っているんだろうが、世の中にそう思っている人はいない」と指摘、協議を拒否する正当性を強調した。 また、同じく演説を引用された福田康夫元首相は「あのころを思い出すと、話し合いは(民主党に)全て拒否された」と振り返り、「(協議の成否は)与党がどう対応するかにかかっている。言葉だけでは駄目だ」と語った。 【関連記事】 勢いを増す「衆院解散」への流れ 【特集】野田佳彦改造内閣閣僚名簿(2012年1月13日) 首相、異例の訴え空回り=足踏み続く消費