機械学習ではデータを$\mathbb{R}^n$の元として扱い,分類や回帰といったタスクを$\mathbb{R}^n$から$\mathbb{R}^m$への写像として構成します. ところが近年Poincare Embedding等$\mathbb{R}^n$以外の世界で考えることによる効果がいくつか得られています. 今回調べた$p$-adicな構造もそうした実数ではありえない構造の一つです. これは大学数学の知識を少し仮定して、$p$-adicな機械学習の現状を調べたものです. 調べた範囲だと2010年以降の論文はほとんどなかったので,改めてまとめておくだけでも価値があるかと思います. 数学の知識としては以下を仮定します. 位相空間論,特にコンパクト性や完備性 初等的な環論.例えば整域に対する商体の操作や環の乗法群の定義 とはいえ,なるべく丁寧に解説するので,定理の主張が読めれば特に問題ない