全くばかばかしい騒動だった。以前からお騒がせで定評のある田中真紀子文部科学相に振り回された1週間だった。 まず、2日がバタバタ劇の始まりだ。文科相の諮問機関「大学設置・学校法人審議会」が秋田公立美術大(秋田市)、札幌保健医療大(札幌市)、岡崎女子大(愛知県岡崎市)の開設を認める答申を出したことについて、田中文科相は「今の設置認可の仕組みの下では認可できない」と発表した。副大臣ら政務三役らはまったく知らず、寝耳に水だったという。3大学は当然のことながら猛反発した。 さらに6日、田中文科相は「大学の乱立に歯止めをかけて、教育の質を向上させたいというのが私の真意です(中略)承知の上で、覚悟の上で申し上げている」と強弁し会見を終わらせた。しかし、すぐに戻ってきて「肝心なことを言わなかったわ。新しい基準で3大学を含む再審査します」と表明した。 と同時に、文科省から、「不認可の処分はしていない」