JR東海は帰省客などの荷物が大型化する年末年始に向け、後ろ手に引く車輪付き「キャリーバッグ」に絡むトラブルを未然に防ごうと、エスカレーターの速度を落としたり、ポスターを掲示して注意を促すなど対策に乗り出した。「混雑時には周りを気遣い、譲り合いの気持ちでお願いしたい」と呼びかけている。 同社は、他の鉄道事業者の駅でエスカレーターから旅行用大型スーツケースが滑り落ちる事例があったことをきっかけに、約3年前からバッグの取り扱いに注意を促すポスターの掲示を始めた。特にこの1年、キャリーバッグを引く乗客が多くなった。 キャリーバッグを巡っては、気づかないうちに他人の足を踏みつけたり、ぶつけたりするケースが増えているが「個人間のトラブルで終わることが多いため実数はつかめない」(長西宣英・新幹線鉄道事業本部営業課担当課長)という。当事者が直接、警察に通報して処理する例もある。乗客からは「持ち手が必要以上