bookに関するOttilieのブックマーク (99)

  • 「アルプスの少女ハイジ」で高畑演出が目指したもの

    HOMEへ戻る 「高畑勲論」トップへ戻る 「アルプスの少女ハイジ」で 高畑演出が目指したもの 文責/叶 精二 ※以下の文章は「BSアニメ夜話Vol.7 アルプスの少女ハイジ」(2008年3月26日/キネマ旬報社発行)に掲載されたものです。 ●なぜアニメーションなのか 高畑勲は頭を抱えていた。 「なぜ実写映画でやるべき『ハイジ』をアニメーションでやろうとするのか。」 1973年春頃、ズイヨー映像の高橋茂人社長との初会談で、ヨハンナ・シュピリ原作「ハイジ」のテレビ・アニメーション化企画を打診された高畑は、矢継ぎ早に以下のような「困難な根拠」を挙げたという。 1. アニメーションにふさわしい飛躍や誇張がない 2. アニメーションでなければ描けない別世界(ファンタジー)を築けない 3. アニメーションが最も苦手な日常芝居ばかりが必要 4. 過酷な労働に耐える覚悟と制作体制の構築が困難 5. 資金獲

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    Ottilie 2024/08/24
    原作からの改変、学びが多い。ロッテンマイヤーさんなりの愛情、ペーターの頼もしさ、クララの奮起、印象に残ってる。ピッチーのデザインは浮いてた気がする。
  • ガブリエル・ガルシア=マルケス『百年の孤独』読み解き支援キット 池澤夏樹 制作|新潮文庫 | 新潮社

    キットは池澤夏樹氏の著書『ブッキッシュな世界像』(白水社)や『世界文学を読みほどく―スタンダールからピンチョンまで【増補新版】―』(新潮選書)に収録され、『百年の孤独』の文庫化に際して再編集したものです。ゴシック体で示したページ数は新潮文庫版のものです。物語の結末が記されていますのでご注意ください。〔 〕内は池澤氏が便宜的に登場人物に割り当てた識別子または注です。(新潮文庫編集部) © Natsuki Ikezawa. All Rights Reserved. PDF版ダウンロード マコンド〈百年の歴史実話・抄〉―豚のしっぽがやってくるまで― 9 アウレリャノ・ブエンディア〔大佐〕、銃殺隊を前に、氷を見た日を思う。 9 「マコンドも当時は……小さな村だった」〔つまりホセ・アルカディオ・ブエンディアの若かった当時〕まだものに名前がなく、いちいち指さしていた。メルキアデスたちが毎年三月に来る

    ガブリエル・ガルシア=マルケス『百年の孤独』読み解き支援キット 池澤夏樹 制作|新潮文庫 | 新潮社
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    Ottilie 2024/07/01
  • 暴力に満ちた世界で、希望を想像する 問い続ける作家ハン・ガンさん:朝日新聞デジタル

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    暴力に満ちた世界で、希望を想像する 問い続ける作家ハン・ガンさん:朝日新聞デジタル
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    Ottilie 2024/05/28
    "どんな作品でも、言語を使うことは、結局は世界に向かうことなので、人間に対する信頼が前提にあると思います。私たちがみなつながっているという信頼があるから文章が書けるのです。"
  • イスラエルの刑務所に20年間収監のパレスチナ人作家、アラブ小説国際賞受賞

    イスラエルで収監中のパレスチナ人作家、バシム・カンダクジさん/International Prize for Arabic Fiction (CNN) イスラエルの刑務所に20年間収監されているパレスチナ人作家バシム・カンダクジさんが28日、小説 「A Mask, the Color of the Sky(原題)」でアラブ小説国際賞(IPAF)を受賞した。5万ドル(約790万円)と英訳のための資金を授与された。 書のタイトルにある「仮面(Mask)」は、主人公ヌールが古いコートのポケットから見つけたイスラエル人の青い身分証を例えている。 アラブ小説国際賞(IPAF)選定委員会は中東アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで開かれた授賞式で受賞作を発表。同作について、ヨルダン川西岸地区ラマラの難民キャンプに住み、この「仮面」を身に着けた考古学者ヌールと「その後に続くのは、歴史と場所の要素を

    イスラエルの刑務所に20年間収監のパレスチナ人作家、アラブ小説国際賞受賞
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    Ottilie 2024/05/01
    『A Mask, the Color of the Sky』
  • 朝ドラ『虎に翼』は調査報道がベース!『家庭裁判所物語』に描かれたまるでスタートアップばりの理想とその後|SlowNews | スローニュース

    あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 『家庭裁判所物語』あす4月1日から放送が始まるNHKの連続テレビ小説『虎に翼』には、ベースになったがあることをご存じでしょうか。 それがNHKの記者で解説委員の清永聡さんが著した『家庭裁判所物語』です。「物語」とありますが小説ではなく、あくまで史実に基づいたノンフィクション。大量の公文書や裁判関係の記録、それに関係者の証言取材を積み重ねて知られざる内幕を描いた、調査報道といっていいものです。 先日、知り合いのドキュメンタリー作家と話をしていた際、「それにしても清永さんはよく家庭裁判所なんて地味なところを調べようと思ったよね」と語っていました。 ところが書を読んでいただけ

    朝ドラ『虎に翼』は調査報道がベース!『家庭裁判所物語』に描かれたまるでスタートアップばりの理想とその後|SlowNews | スローニュース
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    Ottilie 2024/04/03
    『家庭裁判所物語』(清永聡) 朝ドラでは"女性として初めて弁護士・判事・裁判所所長となった三淵嘉子さんが主人公のモデルになっていますが、本書は彼女のほかに裁判所の父ともいえる人々の群像劇に"。
  • ドラゴンボールは「僕にしては、奇跡的な漫画」 鳥山明さん10年前のインタビュー:朝日新聞デジタル

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    ドラゴンボールは「僕にしては、奇跡的な漫画」 鳥山明さん10年前のインタビュー:朝日新聞デジタル
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    Ottilie 2024/03/08
    "戦闘シーンより、くだらない笑いを描いている方が、ずっと好き" "ちょっとしたギャグのために我慢して戦いのシーンを描いていたぐらい"。"(ほかの)漫画は、あまり読んだことがなかった"!
  • TRYING TO SAVE PIGGY SNEED (Published 1982)

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    Ottilie 2024/02/17
    ″again and again, forever.″
  • 暗いロシアに光投じる「ジョージ・オーウェル図書館」

    ロシア・イワノボにあるジョージ・オーウェル図書館で書籍に手を伸ばす司書のアレクサンドラ・カラショーワ氏(左、2023年10月20日撮影)。(c)Natalia KOLESNIKOVA / AFP 【1月28日 AFP】ジョージ・オーウェル(George Orwell)、ウラジーミル・ソローキン(Vladimir Sorokin)、フョードル・ドストエフスキー(Fyodor Dostoevsky)──。司書が、ロシアの暗い時代に光を放つ手助けになると考える作品を棚から数冊選び出した。 ここは、首都モスクワから車で5時間の距離にある工業都市イワノボ(Ivanovo)に昨年オープンした「ジョージ・オーウェル図書館(George Orwell Library)」だ。プロパガンダと検閲の強化に対抗すべく設立された。 老朽化した建物の中にある簡素な図書館には、コンピューター1台と数百冊のが置かれ、司

    暗いロシアに光投じる「ジョージ・オーウェル図書館」
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    Ottilie 2024/01/31
  • 万城目学氏、直木賞を受賞する - この門をくぐる者は一切の高望みを捨てよ

    昨年、十二月二十一日のことである。 森見登美彦氏は、万城目学氏と、ヨーロッパ企画の上田誠氏との忘年会に参加した。年末の京都に清らかなおっさんたちが集う忘年会も、すでに六回目を数える。 「六回目といえば」 ということで、万城目氏が新作『八月の御所グラウンド』で六回目の直木賞候補になっているという話になった。 しかし万城目氏の顔つきは暗かった。 「どうせあかんねん」 「待ち会はしないんですか?」 「そんなもんせえへんわ。いつもどおりにしてる」 それはいかん、と登美彦氏は思った。度重なる落選にウンザリする気持ちはよく分かるが、直木賞はようするに「お祭り」なのであって、盛りあがらなければ損である。「待ち会」は落ちてからが番なのだ。落選したってええじゃないか! 「何をいじけてるんです。待ち会やりましょう!」 「なんでやねん!」 「やるなら東京まで行きますって」 「あ、それなら僕も行きます」と上田氏

    万城目学氏、直木賞を受賞する - この門をくぐる者は一切の高望みを捨てよ
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    Ottilie 2024/01/19
    わはは。万城目氏おめでとうございました!
  • もし今、アメリカで……――ネイサン・イングランダー『耐えられない衝動を和らげるために』#1|本がひらく

    早稲田大学教授で翻訳家・アメリカ文学研究者の都甲幸治さんによる連載の第5回で取り上げるのは、アメリカ合衆国ニューヨーク州の敬虔なユダヤ教徒の家庭で生まれ育ったネイサン・イングランダー。都甲さんがユダヤ系の作家という存在を意識することになった留学中の体験とはどんなものだったのでしょうか。日と明日の2日連続更新です。 傷を負って生きるマイノリティー 授業中に聞いたある一言がどうしても忘れられない。僕が2001年から3年ほど留学していた南カリフォルニア大学はロサンゼルスの中心部にあって、学費もまあまあ高く、したがってある程度、裕福な家庭で育った白人の学生が多かった。だから、キャンパスに通う学生の半分ぐらいがアジア系で占められている地元のライバル校、カリフォルニア大学ロサンゼルス校とは雰囲気も対照的だ。言ってみれば、お金持ちの子どもがスポーツをやり、勉強し、恋愛をし、IT映画といったビジネスの

    もし今、アメリカで……――ネイサン・イングランダー『耐えられない衝動を和らげるために』#1|本がひらく
  • SF小説も生んだ梅田地下街。「梅田ダンジョン」と呼ばれる街の今とこれから

    大都市大阪の玄関口、梅田。JR、私鉄、地下鉄の7駅が集中し、百貨店や飲店などに多くの人が集まる関西随一の繁華街だ。かつてJR梅田貨物駅であった大阪駅北地区「うめきた」の開発では、「グランフロント大阪」のある1期に続き、2027年の完成を目指し2期の開発が進む。それに先立って、2023年にはJR大阪駅の地下ホーム(うめきたエリア)が開業。従来の大阪駅と改札内通路で結ばれた。うめきた2期の開発では、今まで梅田地区の中心であった商業ビルやオフィスビルだけではなく高層マンションも建設され、計画のキーワードでもある「みどり」に囲まれた環境を整備する大規模な都市公園((仮称)うめきた公園)も計画されている。 このように、大阪随一のターミナルとして、またビジネスや商業の中心として進化を続ける梅田地区で、人々の乗り換え動線として、また人々の消費の場として重要な役割を果たしているのが、今回取り上げる「梅田

    SF小説も生んだ梅田地下街。「梅田ダンジョン」と呼ばれる街の今とこれから
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    Ottilie 2024/01/09
    『梅田地下オデッセイ』!(著:堀晃 ハヤカワ文庫1981年)
  • 季節の地図|好書好日

    好書好日(こうしょこうじつ)は、ライフ&カルチャーを貪欲に楽しみたい人におくる、 人生を豊かにするの情報サイトです。季節の地図の記事一覧ページです。

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    Ottilie 2023/12/31
  • 「ごんぎつね」をどう読むか――「家」と「死」をめぐって

    大みそかの鐘の音とひっかけたわけではありませんが、今回は小学生が必ず習う新美南吉の童話「ごんぎつね」について。原文に「家」とあるのが教科書では「うち」となっています。「いえ」と読ませなくてよかったのでしょうか。また、ごんは最後に当に死んだのでしょうか。 2023年は新美南吉生誕110年、没後80年でした。大みそかの鐘の音とひっかけたわけではありませんが、今回は代表作「ごんぎつね」について考えます。 最近も、チャットGPTに「ごんぎつね」の感想文を書かせてその文章を小学生に読ませるという小学校の試みが毎日新聞に載っていました。その感想文とは「このは不思議な冒険と友情のお話です。ごんぎつねは、かわいいしっぽを持つ不思議なキツネさんです」とのことです。生成AI人工知能)の読解力は確かに「人間離れ」しています。 全ての小学教科書が採用 私の小学4年の娘の教科書にも「ごんぎつね」が載っていまし

    「ごんぎつね」をどう読むか――「家」と「死」をめぐって
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    Ottilie 2023/12/31
  • 『トップガン』にも描けない天才パイロットの物語 佐藤究・待望の新作を紹介|Web河出

    文藝2023年冬季号掲載 書評 書評 - 文藝 『トップガン』にも描けない天才パイロットの物語 佐藤究・待望の新作を紹介 評者:マライ・メントライン(ライター) 2023.12.06 直木賞作家・佐藤究による最新作『幽玄F』が刊行。作の魅力をドイツ出身で文筆や翻訳など幅広く活躍するマライ・メントラインさんが語る。 「幽玄F」 佐藤究 著 評:マライ・メントライン(ライター) 『幽玄F』は超面白い、そして困難な物語だ。 何が困難かといえば、現代ミリタリー系ネタと一般文芸の喰い合わせの悪さの問題。その典型がキャスリン・ビグロー監督の映画『ゼロ・ダーク・サーティ』のケースだ。かのウサマ・ビン・ラディン暗殺作戦のキーマンとなった主人公が、暗殺成功によって「歓喜どころか、ただ徒労感と闇の深さに沈む」という文芸的にみても素晴らしい映画だったが、その質の高さに見合った文化的成功を収めたとは言いがたい。

    『トップガン』にも描けない天才パイロットの物語 佐藤究・待望の新作を紹介|Web河出
  • <秋の読書推進月間>川上未映子「読書は覚悟のいるもの」

    出版業界が一丸となって読書の秋を盛り上げる、読書推進キャンペーン「との新しい出会い、はじまる。 BOOK MEETS NEXT 2023」が、2023年10月27日から全国の書店でいっせいにスタートした。それに先立って10月17日にオープニングイベントが開かれ、会場の紀伊國屋ホール(東京・新宿)は好きの老若男女で埋め尽くされた。今回は、国語の教科書を2日で読破するほど子どもの頃からが好きという芥川賞作家の川上未映子さんのトーク「言葉で世界とつながること」を紹介する。 「秋の読書推進月間」オープニングイベント(紀伊國屋ホール)の壇上に立った「秋の読書推進月間」運営委員会委員長の高井昌史氏(紀伊國屋書店会長兼社長)、神永学さん(ミステリー作家)、川上未映子さん(芥川賞作家)、渡辺祐真さん(書評家)(写真左から順) 出版業界が一丸となって読書の秋を盛り上げる、読書推進キャンペーン「との新

    <秋の読書推進月間>川上未映子「読書は覚悟のいるもの」
  • 通貨は本で、品も本。お金が発生しない集い『ブックスワップミーティング』を開催。 | POPEYE Web | ポパイウェブ

    カルチャー 通貨は、品もお金が発生しないブックスワップミーティングという集い。 BOOK SWAP MEETING Vol.1 Report at cafe nico 2023年11月11日 を一冊持ってきたらPOPEYE Webが用意した棚の中から一冊交換できる集い『BOOK SWAP MEETING』の第一回を駒沢公園に隣接するカフェ『cafe nico』で開催しました。実験的なイベントにも関わらず、多くの人が参加してくれたので、その様子をお届けします! はPOPEYEに関わるスタッフを中心に「捨てるのは悲しいけれど手元に置いておく必要がない」、「自分ではない誰かに読んでほしい」、「一度読んだから持っていって!」など、各々の理由で寄贈してくれた。 “交換制”なので、迷ったらとりあえず購入、という普段の選択ができないのも醍醐味。誰もがじっくり吟味して選んでいた。 朝吹登水子著

    通貨は本で、品も本。お金が発生しない集い『ブックスワップミーティング』を開催。 | POPEYE Web | ポパイウェブ
    Ottilie
    Ottilie 2023/11/11
    "本を一冊持ってきたらPOPEYE Webが用意した本棚の中から一冊交換できる集い『BOOK SWAP MEETING』"ですって。64冊ぶんの IN&OUTリスト、楽しい。次回開催の告知も。
  • 『パレスチナ』(いそっぷ社) - 著者:ジョー・サッコ 翻訳:小野 耕世 - 四方田 犬彦による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

    ジョー・サッコは1991‐92年にかけてイスラエルの占領地であるヨルダン川西岸地区やガザ地区で2か月間を過ごした。折しもパレスチナ人のあいだから自然に起きたといわれる第1次インティファーダ… ジョー・サッコは1991‐92年にかけてイスラエルの占領地であるヨルダン川西岸地区やガザ地区で2か月間を過ごした。折しもパレスチナ人のあいだから自然に起きたといわれる第1次インティファーダ(民衆蜂起)の時である。紛争の最前線で彼は、拷問を受けたパレスチナ人から観光気分のイスラエル人まで、さまざまなインタビューをこころみる。そしてパレスチナ人から堰をきったように語られる苛酷な事実をリポートしていく。 手塚治虫の『アドルフに告ぐ』は、戦前の神戸にあったドイツ人社会を舞台に、手塚が幼少時から親しんできたコスモポリタニスムを十全に発揮した長編漫画であった。ヒトラーが実はユダヤ系であるという秘密を偶然に知ってし

    『パレスチナ』(いそっぷ社) - 著者:ジョー・サッコ 翻訳:小野 耕世 - 四方田 犬彦による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
  • 第1回 もうすぐ70歳|「老年にはなったけど…」四方田犬彦

    1953年生まれのわたしは2023年に70歳になる。これまでは老人見習いのような感じであったが、これからは格的に「高齢者」の域に突入する。さあ来たぞ。来るなら来い。 そこで現在自分が人生観、世界観(というとあまりに厳粛な感じがするので、そういいたくはないが、要するに毎日の普通の心構え)を整理して纏めておきたい。 かつてわたしにとって憧れの老人であった吉田健一は、生きていて一番いい時期は老年であると書いた。わたしは学生時代から『時間』や『思い出すこと』、『時をたたせるために』といった著作を愛読していて、彼が繰り返し老人になることの心地よさを説いていることに感銘を受けていた。 吉田健一は書いている。老人ということでただ唯一面倒なのは、生れてきてあっという間に老人になれるものではないということだ。老人になるにはひどく時間がかかる。それが面倒だと、彼はいった。 信じられないことだが、ヨシケンは6

    第1回 もうすぐ70歳|「老年にはなったけど…」四方田犬彦
  • 新編集長からのご挨拶 - 暮しの手帖社

    前列右から小林、長谷川、平田、北川、高野、佐々木、田村、中村 後列右から井田、菅原、上野、村上、圓田、久我、宇津木、空地 はじめまして。今号から編集長となりました、北川史織と申します。 この場をお借りして、いったい何をお伝えしたらいいものか、書いては消し、消しては書きをくり返しましたが、もうそろそろ時間切れ、まずは自己紹介をさせてください。 私は『暮しの手帖』編集部に入って9年4カ月、これまで副編集長を2年半ばかり務めてきました。「この雑誌をつくりたいなあ」と入社を志したのは、ただひとつ、表紙をめくるとある「これは あなたの手帖です」から始まる言葉に惹かれたからなのです。正直、この言葉を書いた初代編集長の花森安治のことも、雑誌が持つ歴史についても、ほとんど何も知りませんでした。おそろしいですね。 転機はおそらく、連続テレビ小説『とと姉ちゃん』が放映された4年ほど前に、この雑誌の歴史を振り返

    新編集長からのご挨拶 - 暮しの手帖社
  • 暮しの手帖75周年…編集長が「丁寧な暮らし」に反旗を翻した理由

    【読売新聞】戦後間もない1948年9月、花森安治(1911~78年)と大橋鎭子(1920~2013年)によって創刊された生活総合誌「暮しの手帖」(隔月刊、暮しの手帖社刊)が今秋、75周年の節目を迎えました。 「もう二度と戦争を起こさ

    暮しの手帖75周年…編集長が「丁寧な暮らし」に反旗を翻した理由
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    Ottilie 2023/10/10
    "持っていると、使っていると、「丁寧」に見える商品をただ消費するのではなく、お仕着せではない自分なりの生活を打ち立ててほしい"