今年は世界各地で音楽祭が中止に なぜ? サイケデリック・ロック・フェス、デザート・デイズ、キックオフ・ジャムなど———。 米国各地で音楽フェスの中止が相次いでいる。 これは米国だけでなく、欧州、オーストラリアなどでも起きており、英国では2024年だけで60以上の音楽祭が中止になった。
クーリエ・ジャポンのプレミアム会員になると、「ウォール・ストリート・ジャーナル」のサイトの記事(日・英・中 3言語)もご覧いただけます。詳しくはこちら。 近くのエルメス店舗でハンドバッグ「バーキン」を買い、それを転売すれば、5分で価格が倍になる。だが、世界で最も入手困難なハンドバッグを手に入れるプロセスは想像以上に複雑だ。 ベーシックなブラックレザーの「バーキン25」の価格は、エルメスの店舗で税抜き1万1400ドル(約180万円)。購入者はすぐに2万3000ドルでプリヴェ・ポーターのようなハンドバッグ転売業者に売り渡すことができる。その後、プリヴェ・ポーターはインスタグラムやラスベガスのポップアップストアで最高3万2000ドルで販売する。エルメスの製造原価は約1000ドルとアナリストは推定する。 常軌を逸した「バーキン経済学」は、客と店員の力関係をひっくり返した。エルメスの店舗では、こびへ
人間は「時間に縛られた動物」 「グリニッジ標準時(GMT)」がこの世界に誕生したとき、各地で時計破壊運動が起きた。 それは、時計が一方的に押しつけてきた「時間」に対する怒りの表れだったが、現代社会に生きる私たちにしてみれば、こうした抵抗運動はなんとも奇異に思える。私たちの意識には、時計が押しつけた時間感覚がこびりついて離れないからだ。 時間(time)は、現代英語で使用頻度が最も高い名詞だ。教会の尖塔や市庁舎に時計の文字盤と針が登場して以来、時計は私たちの身近にある。職場や学校、家庭、私たちの腕、さらにはスマートフォンやノートパソコン、テレビ画面にも時計は組み込まれ、私たちは毎日それを見て何時間も過ごしている。 私たちの日々の生活に規律を与えているのも、時計が指し示す時間だ。労働時間と賃金はこの「時計時間」に従って決められ、自由時間も時計に従って厳格に管理されている。 さらに、人間の体の生
アイスランドでは3月19日に、ファグラダルスフィヤル火山が噴火した。この火山が噴火したのは約6000年ぶりで、それ以降、現地には多くの研究者や見物客が殺到している。 地元メディア「アイスランド・モニター」は「噴火が小規模であることが、大きな魅力となっている。次々と流れ出る溶岩流が写真家やデザイナー、作家などにインスピレーションを与えている」と書く。 アメリカの映像作家ジョーイ・ヘルムズもその一人。彼は火山の噴火口に向かってドローンを飛ばし、これまでに見たことのない映像を作り上げた。 5月末に自身のユーチューブ・チャンネルに投稿された映像は、火山の麓から溶岩の流れに逆流するように噴火口へと近づいていく。ドローンはマグマの激流の上を飛行し、噴火口に近づくにつれて激流の色は鮮やかになっていく。 噴火口に到達してもドローンはスピードを緩めず、そのまま吹き出すマグマに向かって突進。マグマに呑み込まれ
フランス、パリで現地在住の日本人が顔に塩酸とみられる液体をかけられる事件が発生した。在仏日本大使館が注意を呼びかけるなか、現地の日本人の間に不安が広がっている。 在仏日本大使館が注意喚起 2月15日、仏紙「フィガロ」は、日本人のグループが2月10日にパリで覆面をした3人組に塩酸をかけられる事件が起きたと報じた。 事件を受けて、在仏日本大使館が在仏邦人向けに送ったとみられるメールの画像が13日、ツイッター上で拡散し、フランスで話題になっている。 Un alert de l’ambassade du Japon à Paris. Il y a un attaque à l’acide vers un groupe japonais dans le 17e à Paris le 10 février. C’est un crime. Pourquoi aucun média n’en parle
選挙当時、アメリカ国内の新型コロナによる総死亡者数は25万人の大台を超え、その犠牲は他の西洋諸国をはるかに上回っていた。さらに選挙後、前大統領の支持者たちは、選挙結果が「盗まれた」という根拠のない主張を進んで受け入れているように見えた。 私が育ち、そして今も愛しているこの国で、いったい何が起こっていたのだろうか? そして、この狂気があくまで一時的なものに過ぎないという可能性はあり得るのだろうか? その答えを期待して、私はホックシールドに電話をかけた。カリフォルニア州立大学バークレー校の名誉教授である彼女は、社会学者として非常に有名だ。書くものがわかりやすく、一般読者を対象にした作品を多く著してきたということももちろんあるが、同時に、彼女が現実の人々の日々の生活と悩みに注目してきたためでもある。 左派には見えない、右派が見ている「世界」 ホックシールドはその50年のキャリアを通じ、人々が公共
——— 2020年、クーリエ・ジャポンで反響の大きかったベスト記事をご紹介していきます。11月12日掲載〈トランプはホワイトハウスを去った後、「国家機密」を漏らさずに我慢できるのか〉をご覧ください。 ——— ドナルド・トランプ大統領はその任期中、アメリカの機密情報を選別して漏らしてきた。自分を利するために政敵の攻撃に使ったこともあれば、外国政府を脅す、あるいは感心させるために使ったこともある。結果として、アメリカの諜報能力を危険にさらしたケースもある。 そのトランプがホワイトハウスを去って前大統領になったとき、同じようにリークするのではないかと懸念が高まるのは無理もない。ゆえに、バイデン新政権は国家安全保障のジレンマに直面するだろうと、元高官やアナリストらは指摘している。
ロサンゼルス南部で野菜、花、果物を育てる“ギャングスタ園芸家”ロン・フィンリー Photo: Todd Williamson / Getty Images for Airbnb 黒人やラティーノが多く住む米ロサンゼルス、サウスセントラル地区に暮らす“ギャングスタ園芸家”ロン・フィンリーは、10年ほど前から道路の脇や空き地などでゲリラ的に野菜を育ててきた。 最初は「農薬まみれじゃないリンゴ1個買うのに45分も車を走らせなきゃならない」ことに対する彼なりの抗議行動だったが、いまではその活動はロサンゼルス中に広がり、数十のコミュニティ菜園が作られるまでになった。 英紙「ガーディアン」が取材した。 「俺は菜園に夢中になんだ」と、“ギャングスタ園芸家”として世界で知られるロン・フィンリーは言う。「朝9時に家を出て、気がついたら午後7時だ。畑仕事をしてると何もかも忘れる。みんな庭を耕すべきだ」 手入れ
日本人や中国人、韓国人を含むアジア人は肌の色が黄色い「黄色人種」と呼ばれる。だが、歴史をひもといてみると、アジア人の肌が「黄色」だという認識が広がったのは19世紀になってからだった。 国立台湾大学外国語学部のマイケル・キーバック教授が解説する。 16世紀にはアジア人は「白人」だった 東アジア人は、いかにして「黄色人種」と呼ばれるようになったのか──。実は「黄色人種」という分類は、世界の人種をマッピングした結果にすぎず、実際の肌色とは何の関係もない。 16世紀に東洋人と西洋人が交流し始めたころ、西洋からの旅行者や宣教師、大使らは、東洋人に言及する際、たいてい「白人」と言っている。19世紀まで肌色は人種の特徴としてそれほど認知されていなかったので言及自体がめったになかったが、東洋人については幾度となく、「私たち(西洋人)と同じくらい白い」と表現されていた。 「黄色」という言葉は18世紀末に使わ
クーリエ・ジャポンEXPO2024 〜AIの変革を見据えて“未来の戦略”を考える〜 日時:9月18日〜20日 オンライン無料
ここ数年で、ニューヨークの高級寿司店が軒並み閉店に追い込まれている。トランプが米国大統領に就任して以後、相次いで移民政策を厳格化したせいだ──。 そう指摘するのは、連載「日米中『秘史』から学ぶ、すぐ役立つ『知恵』」でおなじみの譚璐美さんだ。ニューヨーク在住の譚さん、いったいどういうことですか? ご存知の通り、トランプ大統領の移民嫌いは音に聞こえている。難民受け入れ政策にしても、従来は2015年7万人、2016年8万5千人、2017年11万人と、毎年増加していたが、トランプ政権になって以来、2018年4万5千人、2019年3万人(上限)と、大幅に削減された。 その一方、トランプ大統領は2017年4月、外国人の就労ビザの厳格化を促す大統領令に署名した。非合法移民の就労を取り締まるためだが、特にH-1Bビザの取得に厳しい条件がつくようになった。 H-1Bビザとは「専門職ビザ」とも呼ばれて、会計士
近年の研究で性暴力の抑止には女性に用心を呼びかけるより、現場に居合わせても危険な兆候を傍観しがちな第三者の意識を変えるほうが効果が高いことが明らかになっている。 こうした研究結果を受けて、アメリカではすべての人に当事者意識を持ってもらうことを目的とした「第三者介入トレーニング」が広がりを見せている。 傍観者にならないための第三者介入のやり方で、一般社団法人「ちゃぶ台返し女子アクション」も掲げている「3D」がある。 ・DIRECT(直接介入)=直接干渉し、事態の悪化を止める ・DELEGATE(委譲)=別の人に助けてもらうようお願いする ・DISTRACT(気を紛らわす)=注意をひくような“邪魔”を意図的に作り出し、問題となりうる状況を和らげる なかでもDISTRACTは気軽にできるやり方だ。 たとえば、飲み会の席で上司からセクハラを受けている同僚がいたとする。そこで直接介入ができない、ほか
北方領土問題をめぐり対立を深める日本とロシアだが、ソフトパワーでは日本の圧勝だ──。ロシアのティーンエイジャーに熱狂的に支持される日本アニメを軸に、ロシアの若手作家が独自の視点で日ロ関係を論じる。 著者のエレーナ・オジノコワは、ウプイリ・リホイ(不吉な吸血鬼)のペンネームで小説を執筆しており、2018年に発表した風刺小説『スラブのオタク』(未邦訳)がロシアの文学賞「ナショナルベストセラー2019」にノミネートされている。 大手紙「コムソモリスカヤ・プラウダ」に掲載された彼女のエッセイを紹介しよう。 アメリカより日本がイケてる かつてナポレオン率いるフランスの大軍がロシア帝国に攻め入ってきたとき、ロシアの貴族は全員フランス語を話していた。それどころか、当時はファッション、文学、料理や慣習まで、すべてフランス流がまかりとおっていた。つまり、フランス文化はナポレオンよりずっと先に、ロシアを征服し
私たちはなぜ睡眠不足になったのか 1942年、睡眠時間が1日6時間以下の人の割合は8%にも満たなかった。ところが2017年には、その割合がほぼ2人に1人になっている。この75年間のあいだにいったい何が起こったというのか? その理由は明らかだろう。マシュー・ウォーカーは言う。 「まず、電気のせいで夜も明るくなったことが挙げられます。光は睡眠を大幅に減らす要因です。次に、働き方の問題。仕事の始まりと終わりの境目が曖昧になってきており、通勤時間も長くなった。家族との時間や余暇の時間を削りたい人はいませんから、代わりに睡眠時間を削るわけです」 さらに、精神的な不安も関係する。 「現代人は孤独で落ち込みやすい。アルコールやカフェインもすぐに手に入る。これらはすべて睡眠の敵です」 先進国では、睡眠が、精神的な弱さや恥の意識と強く結びついていることも原因の一つだという。 「私たちは睡眠に“怠惰”というレ
・夜の睡眠時間が6時間45分の成人は、医療の助けなしには60代前半までしか生きられない。 ・極端なショートスリーパーの男性は、日常的に夜たっぷり寝ている人に比べて、精子の数が29%少ない(2013年調べ)。 ・5時間未満の睡眠で車を運転すると、事故に遭う確率は通常の4.3倍。その状態で4時間以上運転すると、事故に遭う確率は11.5倍に。 ・睡眠時間が8時間未満のアスリートは疲れやすい。6時間未満だと、疲労に達する時間が10~30%早まる。 睡眠不足がもたらすさまざまな不利益が実証されているにもかかわらず、先進国の成人の3分の2は、世界保健機関(WHO)が推奨する「夜8時間睡眠」を確保できていないという。 だが、本日から3日連続でお届けする衝撃のレポートを読めば、寝床でだらだらスマホをいじるのをやめ、1日8時間睡眠を心がけよう──そう誓うはずだ。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く