私たち家族が引越先に選んだ賃貸は、静かな住宅街の一角。 細い私道の一番奥にひっそりと立つ小さなアパートでした。 周りは皆一軒家で、契約前に何度か足を運んでみましたが、どのお家も静かで聞こえてくるのはテレビの音と子供さんの話す声ぐらい。 不法投棄のゴミなども見ることはなく、ご近所トラブルとは縁遠く、安心して暮らせそうな土地でした。 その方、仮にAさんとします。 Aさんと初めてお目にかかったのは、引っ越し当日でした。 私道の入り口辺りに住むAさん宅に引っ越しの挨拶に伺ったのがきっかけです。 第一印象は、温和な口調かつ人当たりの良い方で「これからどうぞよろしくお願いします」とお互いに頭を下げ、なごやかな雰囲気で初回の挨拶は終了しました。 そんなAさんに最初に違和感を感じたのは、路上の井戸端会議を何度か見かけた後でした。 周辺は住宅だらけなので、あちらこちらで井戸端会議をしている奥様方を見かけます