【働き】 十全大補湯(ジュウゼンタイホトウ)という方剤です。体力と気力を補い、元気をとりもどすのを助けます。冷え症で貧血気味、顔色が悪く、疲労衰弱がひどいとき、あるいは病中・病後、手術後などで体力が弱っているときに用います。 【組成】 漢方薬は、自然の草や木からとった「生薬」の組み合わせでできています。十全大補湯の構成生薬は、体によい下記の10種類です。血行をよくして貧血症状を改善する“当帰”や“川きゅう”、“地黄”をはじめ、滋養強壮作用のある“人参”や“黄耆”、水分循環をよくする“蒼朮”や“茯苓”などが配合されています。これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。病院では、煎じる必要のない乾燥エキス剤を用いるのが一般的です。 当帰(トウキ)川きゅう(センキュウ)芍薬(シャクヤク)地黄(ジオウ)蒼朮(ソウジュツ)または白朮(ビャクジュツ)茯苓(ブクリョウ)人参(ニンジン)桂皮(