数少ない平安大河として注目を集めている「光る君へ」(NHK)がはじまった。 世界的にも有名ながら謎多き紫式部はどんな人物なのか、史実とフィクションを 混ぜ合わせ、ロマンスあり、政治の権謀術策ありと、ドラマティックに描く。 第1回からいきなり、血なまぐさい出来事が起こる。まさに「バイオレンス」。 主人公・まひろ(子役・落井実結子)の母・ちやは(国仲涼子)は実際、こんな酷い目にあったのだろうか。 第1回の試写会のあとに行われた取材会で、脚本家・大石静が「光る君へ」の構想を語った。 前編はコチラ 愛した人のお兄さんは親の仇。そういう悲しい宿命を描こうと ――第1回をご覧になった感想はいかがでしたか。 大石静(以下大石)「第1回は子役パートで、少女時代のまひろに、生意気な文学者の萌芽を感じました。まひろと道長のみならず、花山天皇の子役も、小さな才能ががんばっていました。子役の演出は難しいなか、一歩