ブックマーク / jbpress.ismedia.jp (58)

  • 社説:スペインを襲う新たな危機 カタルーニャ州で高まる独立機運

    (2012年9月13日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) ユーロ圏の危機で倒れた政府は1つだけではないが、これまで国民国家そのものの存続が問われたことはなかった。だが、スペインではそれが起きているように見える。今週、カタルーニャ州での分離独立熱の爆発が劇的に示した新展開だ。 9月11日、最大で150万人のカタルーニャ市民が「カタルーニャ、欧州の新たな国家」というスローガンを掲げてバルセロナの街頭に結集した。フランコ将軍の独裁体制が終わった後、高度に発達した地方統治システムの上に築かれた多民族国家スペインは今、分裂する恐れがある。 財政移転への不満が爆発 原因の一端はユーロ圏の危機にある。危機は容赦なく、スペインの財政的な取り決めの脆さを露見させた。この場合、比較的豊かなカタルーニャ州の市民は、年間経済生産の9%をマドリードの中央政府に差し出さねばならないが、自分たちの債務や給料の支払い義務

  • ジョージ・ソロスがドイツ政府に迫る決断 「ユーロ圏を先導するか去るか、どちらかだ」

    億万長者の投資家で慈善家でもあるジョージ・ソロス氏がドイツ政府に対し、成長促進と共同財政機関の創設、共同債の保証によってユーロ圏を先導して景気後退から脱出させるか、そうでなければ、欧州の未来を救うために自ら通貨同盟を去るよう求める熱烈な嘆願をした。 「先導するか、去るか。これがドイツが下さねばならない論理的な決断だ」。ソロス氏は紙(英フィナンシャル・タイムズ)とのインタビューでこう語った。 「ほかの欧州諸国と運命をともにし、一緒に沈むか一緒に泳ぐかというリスクを取るか、ユーロ圏から離脱するか、どちらかだ。なぜなら、ドイツが去れば、ユーロ圏の問題が改善されるからだ」 ソロス氏はさらに「完全にドイツの態度次第だ」と付け加えた。「ドイツがあくまで緊縮政策と、現在のデフレを招く立場を強化する政策を主張し、その立場を崩さないのなら、実際、(去った方が)長期的にドイツのためにもなるだろう」 ECBの

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    QTL_chicken 2012/09/11
    ドイツは今までに二回ヨーロッパを破壊し尽くしたが、デフレの災禍をもたらす形で三度目を起こすか否か、って訳か。
  • 尖閣上陸の活動家「阿牛」の思い 日本も嫌いだけど、中国共産党も嫌い

    (2012年8月29日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 「阿牛*1」と呼ばれる香港の活動家は、最近の皮肉な状況をちゃんと理解している。この8月の数日間、中国政府当局は彼を自分たちの仲間の1人、すなわち国家主義者の英雄だと持ち上げた。彼の率いる総勢7人のグループが東シナ海に浮かぶ、係争中だが日が支配している島々に上陸したからだ。 ずんぐりとした体形の55歳の男性が、中国の国旗を片手にボロボロの漁船から釣魚島(日では尖閣諸島として知られる)の最も大きな島に上陸し、待ち構えていた日の海上保安庁の職員と向き合う写真が中国の国営新聞の1面に掲載された。 中国土への立ち入りを禁じられた反共主義者 しかし、これらの新聞が報じなかったのは、この曾健成という名の活動家――阿牛というあだ名は父親から受け継いだという――が急進的な民主活動家で、中国土への立ち入りを禁じられている人物であることだ。 「

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    QTL_chicken 2012/08/30
    漸く、きちんとした解説が来たか。
  • マイナス金利の世界に踏み込むデンマーク

    (2012年8月24日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 金融危機以降に取られた数々の目を見張る政策の中で、最も異例なものの1つは、ほとんど気付かれないまま実行された。デンマークが導入したマイナスの政策金利である。 ユーロとの厳格なペッグ制を維持するため、デンマーク国立銀行(中央銀行)は先月、銀行の主な預金金利――譲渡性預金(CD)金利――をマイナス0.2%に引き下げた。 デンマーク国立銀行は、ほとんど選択の余地がないと感じていた。投資家がユーロ圏外の逃避先、つまり、ユーロに関する為替リスクがなく、単一通貨の崩壊に対する安上がりな保護を提供する場所を求めてデンマークに殺到していたからだ。 世界が注視するデンマークの政策、ECBなどが追随する可能性も マイナス金利への動きは、世界中の中央銀行に注意深く監視されている。「我々がこれほど人気を集めたことはなかった」と、あるデンマークの政策立案者は

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    QTL_chicken 2012/08/28
    「英国や他の欧州諸国の政策立案者は、現金を貯め込んでいる銀行に貸し出しの再開を迫る方法として、この考え方に興味を示している。」
  • 障害を次々乗り越える日本の自動車メーカー 苦戦する電機メーカーと明暗くっきり

    (2012年8月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) もし企業がオリンピックのハードル競技でメダルを争えたとすれば、トラックで試練を積み、脛があざだらけの日の製造業は、近年の試合でかなりの強豪選手を何社か輩出していただろう。 5年前に世界経済が崩壊して以来、トヨタ自動車やソニーなどの日企業は果てしなく続くように見える障害にぶつかってきた。需要の落ち込みや輸出を台無しにする円高に加え、国内では震災とエネルギー危機に見舞われ、タイでは主要供給拠点が洪水に襲われた。 そして、その間もずっと、韓国のサムスン電子や現代自動車、そして復活した米国自動車業界などとの競争が激化していった。 前進遂げる自動車メーカーvs赤字の電機メーカー ところが最近、日本代表チームは成績の差で分断されている。電機メーカーと並んで日の製造業の2柱を構成する自動車メーカーは前進を遂げている。今年第1四半期(4~6

  • 現代医学:微生物が人体を作る

    (英エコノミスト誌 2012年8月18日号) 人間はただ人間であるだけではない。無数の微生物の集まりでもある。 政治的な革命家は、世界をさかさまにひっくり返す。科学的な革命家は、世界をむしろ裏表にひっくり返す。そして今、生物学的な意味で人間とは何かという概念に対して、文字通り、裏と表をひっくり返すような革命が起きている。 従来の考え方で言えば、人体は10兆個の細胞の集合体であり、その細胞それぞれが2万3000個の遺伝子の産物だ。革命家が正しければ、それらの数は実際よりも非常に少なく見積もられている。人体のあらゆる器官、特に内臓には、隅々までマイクロバイオーム――数百種、100兆個体に上る細菌の集合体――がすみついている。 これらの細菌は全体で300万個の非ヒト遺伝子を持つ。生物学界のロベスピエールたちは、それも勘定に入れるべきだと考えている。人間は単一の有機体ではなく、無数の小さな有機体が

  • 政権末期の韓国で最も元気な政府組織は公取委 相次ぐ談合摘発、財閥にもメス、経済民主化の追い風に乗る | JBpress (ジェイビープレス)

    2012年12月の大統領選挙を控え、韓国では「懸案は次の政権に先送り」という例が目立ってきた。政府高官も政治情勢に敏感にならざるを得ない時期だが、ひときわ仕事ぶりが目立つ政府機関がある。公正取引委員会だ。 韓国で夜のニュースを見ていると、ほぼ毎週のように出てくる項目がある。「公取委が○○を摘発した」という内容だ。 CD金利の談合調査で金融界は大騒ぎ 2012年7月末、韓国の金融界は大騒ぎになった。公取委が、住宅ローンなどの基準となるCD(譲渡性預金証書)の金利を巡って金融機関の間で談合があったとの疑いで格的な調査に着手したことが明らかになったからだ。 銀行が短期資金を調達するために発行するCDの金利は、個人や銀行が銀行から融資を受ける際の金利の基準となるとされている。国債3年物金利など市中金利は2012年4月以降じりじり下がっているが、CD金利はまったく変動がないことなどから、公取委は銀

    政権末期の韓国で最も元気な政府組織は公取委 相次ぐ談合摘発、財閥にもメス、経済民主化の追い風に乗る | JBpress (ジェイビープレス)
  • 日本の政治:右傾化する主要政党

    (英エコノミスト誌 2012年7月28日号) 日では珍しい好戦性が政治の主流に忍び込んでいる。 このところ、野田佳彦首相が執務する官邸前でほぼ毎週金曜に行われる反原発デモに大きな注目が集まっている。1960~70年代の左翼運動を思い起こす向きもあるが、今回のデモ参加者は過激派の学生ではなく、祖父母の世代やベビーカーを押す母親たちが大半を占めている。 デモほど目立たないのは、日政治の主流派における急激な右傾化の動きだ。 半世紀にわたって保守支配が続いた後、政権の座を追われた3年前には考えられなかったことだが、自民党は今、まもなく与党に返り咲くとの自信を深めている。自民党は今後数カ月内に野田首相を解散・総選挙に追い込めると考えており、選挙が実施されれば、野田首相が率いる民主党は敗北する可能性がある。 世論調査では自民党の支持率は民主党をわずかに上回っているだけだが、自民党としては、ほとん

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    QTL_chicken 2012/08/02
    小沢一郎を左翼と呼ぶセンスに唖然とする。
  • ユーロ危機:スペインからの逃避

    (英エコノミスト誌 2012年7月28日号) スペインをしばらく支えることは可能だ。だが、スペインの苦境には、ユーロ圏全体に対する憂慮すべき教訓が含まれている。 最もひどい悪夢とは、目覚めることができないものだ。スペインに聞いてみるといい。 1年前、ユーロ危機がギリシャ、アイルランド、ポルトガルから伝染する中で、スペイン政府の借り入れコストは急上昇した。中央銀行の介入と改革派の新政権への期待により、パニックは収束したかに見えた。 それ以来、スペインは概ね約束を守っており、マリアノ・ラホイ首相率いる政府は予算を削減し、労働市場を自由化し、ブリュッセルで開かれる幾多の「運命を左右する」首脳会議で一定の役割を担い、銀行の救済資金として最大1000億ユーロの支援を取り付けた。 しかし、このような努力と痛みのかいもなく、スペインはいまだ破滅の予感を振り払うことができずにいる。7月25日には、10年物

  • トヨタに学んだ米アマゾンの経営 ベゾス流の非情なプラグマティズム

    カスタマーサービスに連絡してくる消費者の身になって考えたいという企業もあれば、そういうことに疎い企業もあるが、ジェフ・ベゾス氏は、消費者からの電話にどう対応するかが問題ではないと言う。 「カスタマーサービスをやっている時点でもう遅すぎる」。アマゾン・ドットコムの創業者であるベゾス氏は昨年、ニューヨークで行った講演でこう語った。 「最高のカスタマーサービスとは、顧客が電話をしなくて済むようにすること、連絡なんか取らなくても済むようにすることだ。とにかく、それでうまくいく」 例えば、アマゾンがミスをして、傷の付いた商品が消費者の手元に届いてしまったら、同社は代わりの商品を発送しておしまいにするのではなく、ミスが生じた根的な原因の修正に乗り出す。同社は過去17年間、このプロセスによって苦情の電話がかかってくる注文の比率を着実に引き下げてきた。 このアプローチは、ベゾス氏が同社に浸透させてきた仕

  • 若さを浪費したがる学生と教授陣の戦い 東京大学には入ったけれど・・・ああ無常(2) | JBpress (ジェイビープレス)

    世の中で「高学歴」とされる学生たちを数千人単位で見てきて思うこと、前回と違う事例をもう1つ引いて考えてみたいと思います。 別の東大生のケース 2001年か2002年の東京大学教養学部、文理共通全学必修「情報処理」の文科1、2類クラスでの出来事です。ちなみに当時は「国立大学」でしたので、私たち大学教師(助手・講師・助教授・教授はまとめて教授職 professors; assistant professor, associate professor, full professor になります)は「教官」と称されていた、そんな頃のお話です。 午前中の文系クラスが終わり、昼休みを挟んで午後の理系クラスの準備を、200人定員の巨大でシュールな情報教室(タルコフスキーの映画「惑星ソラリス」に出てきそうな感じの部屋)の教卓でしていたときのことです。 「先生さー」 と声をかけてきた2人組の男子学生がありま

    若さを浪費したがる学生と教授陣の戦い 東京大学には入ったけれど・・・ああ無常(2) | JBpress (ジェイビープレス)
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    QTL_chicken 2012/07/06
    なんか、年寄りが若者を腐すテンプレっぽい文章にしか見えないんだが。
  • 急増する若年失業、「失われた世代」に深い傷

    (2012年7月3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 同じ街に住み、全く同じ経歴と資格を持ち、ちょうど経済危機が頂点に達した2009年に同じ学校を卒業した2人の若者を想像してほしい。ボブは幸運だった。すぐに仕事を見つけ、それ以来ずっと働いている。だが、ジョンは仕事を見つけるまで2年間失業していた。 今、ボブの方がジョンより多くの給料を得ているのは驚くには当たらない。だが、過去のデータは、2人が2020年代初めまでずっと仕事に就いていたとしても、ジョンはまだ、出遅れたことで受けた傷を負い続けていることを示している。30代前半になった時に、ジョンはボブより16%給料が少ない可能性が高いのだ。 世界各地で取り残される若者 若者の失業は重要な問題だ。先進国でも新興国でも、至るところで若者はかつてないほど取り残されている。しかも一度差が生じると、それがいつまでも続き、差を埋めるのが難しい傾向がある

  • 東京大学には入ったけれど・・・ああ無常 人生の失敗を始める頭の“良すぎる”学生たち | JBpress (ジェイビープレス)

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    東京大学には入ったけれど・・・ああ無常 人生の失敗を始める頭の“良すぎる”学生たち | JBpress (ジェイビープレス)
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    QTL_chicken 2012/06/29
    まあ、なんだかんだ言っても東大に入れりゃ、文中で触れられてる「テレフォンエンジニア」的なモノには、なれてしまう訳で。Fランだと、それになるのすら苦労しなきゃならん。
  • エジプト大統領選:ついに牙を剥いた軍部 ムスリム同胞団との権力闘争~一神教世界の研究(その8) | JBpress (ジェイビープレス)

    では増税法案、台風被害がトップニュースだが、この数日間CNN、BBCのトップはエジプト関連ニュース速報ばかり。欧米の関心は予想以上に高いのだ。 この彼我の差はいったいなぜなのだろう。やはり日人には中東に対する感受性が不足しているのか。 今さらこんなことを言っても仕方がない。今回は現時点で得られている諸情報に基づき、大統領選後のエジプト内政を占ってみたい。(文中敬称略) まずは事実関係を正確に理解しよう。以下は先週以来エジプト軍最高評議会(SCAF、Supreme Council of the Armed Forces)が決定・実施した一連の措置に関する報道を取りまとめたものだ。いずれもムスリム同胞団をはじめとする国内反政府勢力は猛烈に反発している。 6月13日 法務大臣が戒厳令を再発令、これにより警察・公安部門ではなく、軍部が再び法執行と秩序維持につき直接責任を負うことになった。 6

    エジプト大統領選:ついに牙を剥いた軍部 ムスリム同胞団との権力闘争~一神教世界の研究(その8) | JBpress (ジェイビープレス)
  • ドイツに過大な負担を強いるのが危険な理由

    スペインのルイス・デギンドス経済相は2週間ほど前に紙(フィナンシャル・タイムズ)を訪れた際、「ユーロを巡る戦いはスペインで戦われることになるだろう」と予想した。 スペイン政府が週末に自国銀行を救済するための国際的な支援を受け入れたことで、デギンドス経済相の言った戦いが始まったことになる。これは非常に重要な戦いだ。 ニーアル・ファーガソン氏とヌリエル・ルービニ氏は紙への寄稿で、欧州は「1930年代の惨事を繰り返す」事態に「危険なほど接近している」と警告を発している。 1930年代に似た状況、ドラマの悪役にされるドイツ 1930年代当時と同様に、スペインでの戦いは、欧州全体の命運を左右する大きな戦いにとって非常に重要なものだと見られている。各国のケインズ派経済学者が国際旅団を編成してカタロニアに出向くまでに、それほど時間はかからないはずだ。そして再び、ドイツが汎欧州のドラマの悪役に選ばれる

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    QTL_chicken 2012/06/17
    今のドイツって、財政シバキ主義で、自国は通貨安という美味しいところ取っておいて、負担を求められたらブータレてるだけにしか見えんのですが。
  • 沈みゆく世界経済:メルケル首相よ、今こそ行動を

    (英エコノミスト誌 2012年6月9日号) 世界経済は深刻な危機に瀕している。多くのことが1人の女性の双肩にかかっている。 「救命ボートへ!」 これが、世界経済に関して債券市場が発している明確なメッセージだ。投資家は、米国やドイツをはじめ、数が減りつつある「安全」な国の国債に殺到している。 彼らが2年物ドイツ国債を保有する特権に対してドイツ政府にお金を払う気になったり、米国政府に1.5%足らずの名目利回りで10年間も資金を貸そうとしたりするのは、何年も経済停滞とデフレが続くと予想しているか、あるいは惨事が間近に迫っていると恐れているからだ。 どちらの未来が正しいにせよ、現在の世界経済に極めて深刻な異常があることは確かだ。 日型の経済停滞か その異常の正体は、低調な経済成長と金融崩壊リスクの拡大の組み合わせだ。景気は全世界で弱くなっている。ユーロ圏の周縁国では、景気後退が深刻化している。米

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    QTL_chicken 2012/06/11
    「第1に、他国に緊縮財政を求め、救済を拒むことが、欧州の改革を進める唯一の方法だとメルケル首相は信じている。そして第2に、実際に惨事が起きても、ドイツは迅速に行動して窮地を救えると首相は考えている。」
  • 「数%しか有効性のない医療はもうやめます」 アメリカの医療費削減キャンペーンの衝撃 | JBpress (ジェイビープレス)

    4月4日、米国の9つの医学会が「医師と患者が問い直すべき5つの項目」というリストを発表しました。これにより、基的に不要な医療費の削減が可能になり、その削減額はなんと数兆ドル(!)に上るといいます。 米国家庭医学会(AAFP)が提示した例を見てみましょう。 「中等度の副鼻腔炎(いわゆる『蓄膿症』:鼻づまりや頭痛を起こす)に対して、1週間以上症状が続いている場合、または症状が軽快しかけたあとに悪化した場合を除いて、抗生物質を処方してはならない」 「進行性の神経学的な所見や骨髄炎を疑わせる所見がない場合、背部痛が起こってから6週間以内に写真を撮影してはならない」 これは、「中等度の蓄膿症は、1週間以上症状が続いているのでなければ、抗生物質は出しません」、そして「背中が痛くても、それが6週間以上続くのでなければレントゲン写真は撮りません」ということと、ほぼ同義です。 米国内科専門医認定機構財団が

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  • ギリシャ離脱が将来に残す禍根 永遠に失われるユーロ圏の一体性への信頼

    ギリシャに対するユーロ圏の苛立ちが極度に強くなっている。何しろ、国民の80%がユーロ圏に残りたいと言いながら、既に合意されたプログラムを実行に移せる政治家を選べずにいるのだ。 これには債権者も怒り心頭で、ギリシャのユーロ離脱を受け入れるどころか歓迎する方向にすら傾きつつある。しかし、当にそれで良いのか、よく考えるべきだ。 ギリシャが離脱すれば、深刻な危険がもたらされるだろう。伝染の危険は明らかで、これに比べると長期的な危険はとらえがたい。 ユーロ圏は取り消しの利かない通貨同盟か? だが、ユーロ圏は取り消しの利かない通貨同盟か、取り消しの利く通貨同盟のどちらかだ。もし苦境に陥った国が離脱すれば、ユーロ圏は取り消しの利く通貨同盟だ。その場合、ユーロは例外的なほど厳格な固定相場制度だということになる。 そうなれば、悲惨な結果が2つもたらされることになる。ユーロはずっと存続するという信頼が損なわ

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    QTL_chicken 2012/05/23
    「大事なのは、経済が拡大せず、恐らく中核国でインフレ率が高まる中、緊縮策という絶食で健康を取り戻せるなどという考え方は捨てなければならないということだ。」 ドイツ中銀はこれを受け入れるか、拒絶するか…
  • フランス新大統領がドイツに言わねばならないこと

    (2012年5月9日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) フランスとギリシャの選挙は我々に、緊縮疲れが広まったことを教えてくれている。これは驚くに当たらない。何しろ多くの国にとって、恐慌とデフレと絶望から抜け出す確かな出口が存在しないのだ。 ユーロという通貨同盟が通常の固定為替相場制だったとすれば、金位制が1930年代に、ブレトンウッズ体制が1970年代に崩壊したように、制度崩壊を来すだろう。問題は、これが通貨同盟であるという事実が崩壊を遅らせる以上のことをするかどうか、だ。 オランド氏の双肩にかかる最後のチャンス 必要な変革をもたらす最後のチャンスは、新たにフランス大統領に選出されたフランソワ・オランド氏の双肩にかかっている。オランド氏は、自分の任務は欧州に「成長と繁栄の側面」を与えることだと話している。では、同氏はこの称賛すべき目的を果たせるのだろうか? 財政引き締めは、経済が縮小して

    QTL_chicken
    QTL_chicken 2012/05/10
    要するに、緊縮財政で通貨安という美味い汁だけ吸ったドイツは、割りを食った南欧諸国に恩を返す気がまるでない、と。
  • 「無添加」は「添加物入り」より本当に安全なのか? “嫌われ者”食品添加物を正しく理解する(後篇) | JBpress (ジェイビープレス)

    品添加物入り品は、危険なのだろうか。このような疑問のもと、前篇では大女子大学家政学部物学科の堀江正一教授に、品添加物の安全性を確保するための基準の立て方などを聞いた。 前篇でのポイントの1つは、品添加物を品に含める時の基準そのものが厳しく見積もられているという点。動物実験で、有害な影響の出なくなる“閾値”である「無毒性量」を出す。それを人間に当てはめるため「安全係数」の100でさらに割る。こうして算出された「一日許容摂取量」の範囲内で、品添加物入りの品は出回ることになっている。 しかも、実際に出回っている品に含まれる各品添加物の量は、たいてい一日許容摂取量の1%未満。多くても数%ほどにとどまるともいう。 だが、品添加物自体の一日許容摂取量が定められていても、品メーカーがそれを破ることはないのだろうか。 後篇では、流通している品に含まれる品添加物の検査体制がどう

    「無添加」は「添加物入り」より本当に安全なのか? “嫌われ者”食品添加物を正しく理解する(後篇) | JBpress (ジェイビープレス)