口蹄疫の感染拡大防止策を検討するために農林水産省が設置した家畜の専門家らによる委員会は18日、「ワクチンの使用を検討するべきだ」とする見解をまとめた。ワクチンを打った家畜はすべて殺処分することを想定している。感染拡大の理由について、ネズミなど小動物によるウイルスの拡散に言及した。 宮崎県内では同日現在、殺処分対象の家畜約11万4千頭のうち、措置が終わったのは約5万頭にとどまっている。ウイルスは生きている家畜の体内で増殖する。 記者会見した元家畜衛生試験場長の寺門誠致(のぶゆき)委員長によると、委員会は「殺処分が遅れているため、流行地域内で感染動物から出るウイルスがかなり濃厚になっている」という認識で一致。現状の殺処分で感染が防止できない場合、ワクチンの使用を検討すべきだとした。 ワクチンを使うと、家畜が感染しても発症せず、感染の拡大を抑えられる利点がある。一方で感染そのものは完全には