でも、ネット上でいくつかの書評を見て、ちょっと思い直した。 この本の本来の対象読者は、たぶんぼくみたいな人間なんだろうな、と思ったので。 ニセ科学に関する議論のはじっこのほうでそこそこのあいだうろうろしているにも関わらず、ぼくぐらい「科学」と云うものに対する理解を欠いている人間もそうはいないだろう(もうこれは認めてしまえば能力的な問題で、そこには忸怩たるものがないわけでもないのだけれど)。本書でも主要なテーマとして掲げられている「科学リテラシー」と云うものについても、いまだそれがどんなものを指すのか、と云うことについて明瞭な理解を持っていない(ついでに云うと、あまりそこにはっきりした共通理解が生じていると思えないような場で、このことばが一種の紋切型として使われているように感じられる現状に対する違和感もまだ払拭できていない)。 でまぁ、目次を開いてみる。初級編、中級編、上級編に分かれている。