産業医の活動 私が産業医としての活動を始めて8年程になります。この間、職場からはメンタルヘルスに関する諸問題への対応を常に求められ、それに要する時間と労力も他の産業医業務に比べ、より大きかったと実感しています。しかし、費やした時間や労力に見合う十分な成果が出ているかというと決してそうではなく、一進一退を繰り返しながら漸く改善に向かっているという状況です。 メンタルヘルス対策における産業医の具体的な活動は、従業員への相談対応、過重労働対策、休業者の職場復帰支援などの個人的アプローチと、メンタルヘルス教育、ストレスチェックによる職業性ストレス要因の評価、職場環境の改善などの集団的アプローチをバランスよく実施し、対策を実効的に推進していくことです。既に多くの事業場で職場復帰支援の制度などの三次予防が導入されており、その効果が発揮されています。今後は、職場全体で不調者を早期発見し、迅速な対応を取る
山本 晴義(やまもと はるよし) 労働者健康安全機構 横浜労災病院 勤労者メンタルヘルスセンター長 1948年東京生まれ。72年東北大学医学部卒。医学博士。91年横浜労災病院心療内科部長、2001年より現職。神奈川産業保健推進センター相談員。 文京学院大学・神奈川県立保健福祉大学非常勤講師を兼任。 日本医師会認定産業医、日本産業ストレス学会理事、日本産業精神保健学会評議員、日本精神神経学会認定専門医、日本内科学会認定医、日本心療内科学会専門医、シニア産業カウンセラー、厚生労働省ポータルサイト「こころの耳」委員として活動。 著書に、「メンタルヘルス対策の本」(労務行政)、「ストレス一日決算主義」(NHK出版)、「働く人のメンタルヘルス教室」(新興医学出版社)、など。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く