これまでの研究から、ネコが目に見えない物体について心の中でその存在をとどめておくことができることはわかっていましたが、そのような認知能力が実際の生活場面でどのように活かされているのかはわかっていませんでした。 そこで、高木佐保 文学研究科・日本学術振興会特別研究員(現・麻布大学・日本学術振興会特別研究員)、千々岩眸 同教務補佐員(現・大阪大学特任研究員)、藤田和生 同教授(現・京都大学名誉教授)、黒島妃香 同准教授、荒堀みのり 野生動物研究センター 特任研究員(アニコム先進医療研究所株式会社研究員)、齋藤慈子 上智大学准教授らは、ヒトと住居を共にするネコを用いて、飼い主の声からその位置を心的に捉えるのかを調べました。 ネコを部屋に1匹にし、その部屋に2つのスピーカーを設置しました。1つは扉の外で(スピーカー1)、もう1つは部屋の中に設置しました(スピーカー2)。スピーカー2は部屋内の窓や扉