飛び抜けて高い日本の高齢者就労率高齢者は新型コロナウイルスの重症化リスクが高いことが連日報じられている。高齢者施設での感染予防の徹底等が行われる一方で、気がかりなのが、働く高齢者の存在だ。 日本は65歳以上の高齢者の就労率が非常に高い国である(図参照)。高齢者の就労率が2〜3%にとどまるイタリアやフランスと10倍ほどの開きがあり、高齢になるほど、その傾向は顕著だ。 「高齢社会白書」(平成29年版)によれば、65歳〜69歳は450万人、70歳以上は336万人が就労しており、労働力人口に占める65歳以上の割合は年々増加している。 高齢者の就業率国際比較(平成15年、平成25年)出典:総務省統計局”生涯現役”で働きたいという人がいる一方、年金だけでは生活が立ち行かず、働かざるを得ない高齢者も少なくない。高齢者の貧困率は非常に高く、高齢単身女性では50%、高齢単身男性で25%を超える。 現役世代が