近年、国際的に漁業資源保護の意識が高まっています。しかし、漁業規制を定めても各国間で温度差があり、なかなか守られないのが実情です。その中で、EUでは共通漁業政策(CFP)が上手く運用されていると言われます。EUの政策とはどういうもので、それは、なぜ成功しているのでしょう。 漁業資源を保護するためには各国の合意が必要 日本人にとって、サンマは秋を代表する味覚のひとつです。ところが、ここ数年、不漁が続いているという報道に触れ、不安に思っている人も多いのではないでしょうか。 不漁の理由は大きくふたつあり、ひとつは、温暖化の影響で海水温が変わり、サンマの回遊ルートが変わったことと言われます。つまり、日本近海にサンマが来なくなったのです。CO2などの温暖化ガスの排出問題は、漁業にも影響を与えているのです。 もうひとつは、サンマの国際的な漁業規制がまとまらず、いわば、獲り放題の状態になっていることです