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  • 米国で人気の「家事分担アプリ」で女性はラクになれるか?

    パートナー間で家事の負担を公平に分配することで、女性側の負担を軽減することを謳う家事分担アプリが米国で人気だ。だが、実際には男女の役割を固定し、女性に余計なタスクを押し付けているだけなのかもしれない。 by Tanya Basu2022.05.13 2 6 数年前、ジェイミー・グラベルは助けを必要としていた。彼女は研究論文を書きながら、研究助手としてフルタイムで働いていた。息子は2歳になったばかりで、夫にもっと家事をしてほしいと何度頼んでも、家事は山積みだった。そこで、彼女は家事分担アプリ「コジー(Cozi)」をダウンロードした。家事分担アプリは、最近人気上昇中のソリューションの1つで、家事をより公平に分担するために開発されたものだった。グラベルの願いは、「自分が何度も言わなくても、夫がもっと家事をして、負担を軽くしてくれること」だった。 大失敗だった。「誰かに文句を言ったり、自分のパート

    米国で人気の「家事分担アプリ」で女性はラクになれるか?
  • ロシア、侵攻直前に衛星通信企業へサイバー攻撃 端末数千台破壊

    ウクライナ侵略の直前に米国の衛星通信企業ビアサットがハッキングされ、通信停止に追い込まれていた。地上の軍事作戦と連動したサイバー作戦は、現代の戦争におけるサイバー攻撃の新たな役割を示している。 by Patrick Howell O'Neill2022.05.13 5 9 ロシア軍によるウクライナ侵攻のわずか1時間前、米国の衛星通信企業ビアサット(Viasat)がロシア政府系ハッカーによるハッキング被害を受けていたことが分かった。米国、欧州連合(EU)および英国当局が5月10日に発表した。 このサイバー攻撃の結果、指揮命令系統をビアサットのサービスに依存していたウクライナ軍は当初、重大な通信手段を瞬時に失った。 サイバーセキュリティ企業センチネルワン(SentinelOne)のフアン・アンドレス・ゲレーロ-サーデ主席研究員は、ビアサットへの攻撃は今回の戦争で確認されているサイバー攻撃の中で

    ロシア、侵攻直前に衛星通信企業へサイバー攻撃 端末数千台破壊
  • ステーブルコイン大暴落の衝撃、暗号通貨に「冬の時代」到来か?

    安定した価値を保証するはずのステーブルコイン「テラ(UST)」の大暴落は、暗号資産の世界に大きな衝撃を与えた。暗号資産の価値が理論上のものだけだとしたら、人々が信じることをやめたらどうなるのだろうか。 by Rebecca Ackermann2022.05.18 3 7 価値交換に関連する暗号通貨とブロックチェーン・プロジェクトの総称である「DeFi(非中央集権型金融)」には、輝かしい前提がある。運用を分散化・自動化し、銀行などの中間業者の力を排除することで、世界情勢に対して回復力(レジリエンス)のあるシステムを提供し、伝統的な市場に打撃を与える戦争や景気後退などの出来事にも耐えられるというものだ。業界関係者の中には、潜在的な不況を乗り切るためには、暗号資産が良い投資手段になる可能性があると提言する者さえもいる。 現在、伝統的な市場が著しく落ち込み、大手テック企業の株価が急落するなど、金融

    ステーブルコイン大暴落の衝撃、暗号通貨に「冬の時代」到来か?
  • 無精子症マウスから高確率で産子獲得に成功=理研

    理化学研究所(理研)の研究チームは、無精子症のマウスから高い確率で産子を得ることに成功した。これまで、精子となる前の細胞である一次精母細胞を使用した顕微授精で産子を得ることはできていたが、一次精母細胞注入後の卵子内での減数分裂の際に高い確率で染色体異常が発生することから、出生率はわずか数%にとどまっていた。 研究チームは、卵子の細胞質を小さくすることで、減数分裂中の染色体の動態が安定する現象に着目。一次精母細胞の顕微授精時に顕微操作でサイズを小さくした卵子を使ってみたところ、通常サイズの卵子に注入した場合に比べて減数分裂時の染色体異常が大幅に軽減できたという。こうして得た顕微注入胚を母体に移植したところ、出生率が従来のおよそ20倍にまで向上した。一次精母細胞で精子発生が停止している、無精子症のマウスからの産子獲得にも成功した。 研究成果は5月19日、「EMBOレポーツ(EMBO Repor

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  • うつ病治療になぜケタミンが効くのか? 金沢大らが仕組み解明

    金沢大学と大阪公立大学の研究グループは、ケタミンの即効性抗うつ作用の仕組みを解明した。ケタミンは古くからある麻酔薬だが、麻酔用量よりも低用量で用いることで、治療抵抗性うつ病患者に即効性の抗うつ作用をもたらすことが2000年代に明らかになっている。ただ、ケタミンには幻覚、妄想などの精神症状や、依存性といった重い副作用があるため、うつ病患者にそのまま投与するには問題があった。 研究グループはインスリン様成長因子-1(IGF-1)を内側前頭前野に局所投与すると、即効性の抗うつ作用が得られるという研究に着目し、内側前頭前野に内在するIGF-1がケタミンの即効性抗うつ作用に関与している可能性を検討。実際にケタミンを投与したマウスの脳を解析したところ、内側前頭前野でIGF-1の遊離が数時間にわたって増加していることを発見した。さらに、IGF-1の働きを阻害するタンパク質を内側前頭前野に局所投与したマウ

    うつ病治療になぜケタミンが効くのか? 金沢大らが仕組み解明
  • 金持ちサイバー犯罪集団のゼロデイ攻撃が急増、国家からシフト

    ハッキング被害が相次ぐ中、未修正の脆弱性を狙ったゼロデイ攻撃が増加している。かつては国家が支援するサイバースパイ組織が独占していたが、金銭窃取を目的とする犯罪者グループが資金力を背景に利用するようになった。 by Patrick Howell O'Neill2022.05.11 1 4 資金に余裕のある組織化されたサイバー犯罪者たちが、強力かつ高価な「ゼロデイ・エクスプロイト」を使った攻撃を急増させていることが、新しい調査で明らかになった。 ゼロデイ・エクスプロイト(脆弱性を悪用して攻撃するプログラム)は、新たに発見された脆弱性を、サイバー攻撃の防御側が修正する時間がないことからこう呼ばれており、非常に機能的で、危険で、価値があるとされている。もっとも高価な場合では開発や購入に100万ドル以上の費用がかかることもあるため、従来は世界の超大国が支援するサイバースパイ組織が密かに武器として利用

    金持ちサイバー犯罪集団のゼロデイ攻撃が急増、国家からシフト
    Seiji-Amasawa
    Seiji-Amasawa 2022/05/12
    “買い取り後、別の組織(おそらく諜報機関)にかなりの高値で転売する。政府は高値でも、喜んでそのツールを買い取る。ツールを手にした瞬間に世界的なスパイ・ゲームの切り札を握ることになり、”
  • 「とても楽だよ」脳インターフェイスで意思を伝えた全身麻痺患者

    意識はあるが全身麻痺状態にある男性が、脳に取り付けた電極を使って文章でコミュニケーションを取ることに成功した。男性はスープやビールを注文し、家族と息子について話すことさえできるようになった。世界初の快挙だ。 by Jessica Hamzelou2022.04.05 44 14 ある全身麻痺状態の男性が、自身の脳活動を記録する装置を使って、完全な文章を伝達することに成功した。男性は、脳に埋め込まれた装置を使い、脳の使い方を鍛えることで、マッサージやスープ、ビールを注文し、息子と一緒に映画を見られるようになったという。 この記事はマガジン「世界を変える10大技術 2022年版」に収録されています。 マガジンの紹介 「完全閉じ込め症候群」の患者、つまり意識と認知能力はあるが完全な麻痺状態の人物が、このようにコミュニケーションできたのは初めてだ——プロジェクトを手がけた研究者たちはそう語っている

    「とても楽だよ」脳インターフェイスで意思を伝えた全身麻痺患者
    Seiji-Amasawa
    Seiji-Amasawa 2022/05/12
    “しかし、現在のところ、「はい」と「いいえ」を伝える能力を持っていれば十分だとビルバウマー教授は言う。”
  • 世界初のブタ心臓移植患者、 ウイルス感染が死亡の一因か

    The gene-edited pig heart given to a dying patient was infected with a pig virus 世界初のブタ心臓移植患者、 ウイルス感染が死亡の一因か 2022年1月に実施された、遺伝子操作されたブタの心臓を人間に移植する初めての異種間移植は、2カ月後の患者の死亡という結果に終わった。移植した臓器がブタウイルスに感染していた可能性が指摘されている。 by Antonio Regalado2022.05.09 4 2 2022年1月、米国の患者に移植されたブタの心臓は、ブタウイルスに感染していた。このことが、画期的な手術の失敗と、2カ月後の患者の死亡につながった可能性があると、移植の専門家たちはいう。 1月当時、瀕死の状態だったデービッド・ベネット・シニアは、遺伝子編集されたブタの心臓を移植された。生物種を横断した初の異種間移

    世界初のブタ心臓移植患者、 ウイルス感染が死亡の一因か
    Seiji-Amasawa
    Seiji-Amasawa 2022/05/12
    “ベネットの心臓は、移植に壊滅的な影響を与え、また予防可能な感染症である、ブタサイトメガロウイルスに感染していたことが分かった。”
  • 構音障害者「本人の声」で明瞭な音声を合成、GAN活用で新技術

    システム開発などを手掛けるヒューマンテクノシステムと東北大学の研究グループは、発話障害者の声で明瞭な音声を合成する技術を開発した。発声器官などの問題で発音が不明瞭な構音障害を持つ人の声と、健常者の声を学習し、明瞭な音声を生成する。 喉頭がんや筋委縮性側索硬化症(ALS)などで声を失った人向けに、事前に収録した人の音声を使って音声合成データを生成し、読み上げる方法はすでに実用化されている。ただ、発音が不明瞭な構音障害を持つ人の場合は、生成される合成データも不明瞭だった。そこで研究グループは、敵対的生成ネットワーク(Generative Adversarial Networks:GAN)の一種であるCycleGANを利用して、健常者の音声から音韻や韻律を保ったまま構音障害者の声色に変換した。学習データとなる構音障害者の音声は、健常者の音声と比べて話速が非常に遅い、抑揚に乏しいなどの特徴があ

    構音障害者「本人の声」で明瞭な音声を合成、GAN活用で新技術
  • 東大、ディープフェイク動画の検出AIで世界最高性能を達成

    東京大学の研究チームは、人工知能AI)を用いて作成された巧妙なディープフェイク動画の真贋を、世界最高性能で判定できる技術の実現に成功した。AIのディープラーニング(深層学習)技術を使って作られるディープフェイク動画は、政治家など著名人の偽動画生成にも悪用されており、大きな社会問題となっている。 研究チームは今回、AIによる検出が難しい疑似フェイク画像を生成する新しい方法「SBIs(Self-Blended Images)」を提案。SBIsで生成した画像を用いて、ディープフェイク検出AIを訓練することで、実際のフェイク画像に対しても高い汎用性と頑健性で真贋を判定できるようにした。5種類の評価用データセットで既存の手法と比較評価したところ、今回の手法は4種類で世界最高性能を達成した。 SBIsでは、1枚の人物画像の色や周波数成分、画像サイズをわずかに変更した2枚の画像をブレンドすることによっ

    東大、ディープフェイク動画の検出AIで世界最高性能を達成
  • Eマスクがツイッター買収でぶち上げたオープンソース化が危うい理由

    イーロン・マスクによるツイッターの買収が決まった。マスクはツイッターのアルゴリズムのオープンソース化を進めるとしているが、新たなセキュリティリスクをもたらす可能性がある一方で、透明性を高める効果はほとんどない。 by Chris Stokel-Walker2022.04.28 11 7 ツイッターがイーロン・マスク(テスラ/スペースXのCEO)の買収提案を受け入れたと発表したわずか数時間後、マスクはツイッターに関する自身の計画を明らかにした。マスクはプレスリリースで、ユーザーがフィードに表示する内容を決定するアルゴリズムを公開することなど、自身が意図する抜的な変更の概要を説明した。 ツイッターのアルゴリズムをオープンソース化するというマスクの野望は、ツイッター・プラットフォーム上の政治的検閲の可能性を長年懸念してきたことに端を発している。だが、オープンソース化することでマスクが望むような

    Eマスクがツイッター買収でぶち上げたオープンソース化が危うい理由
    Seiji-Amasawa
    Seiji-Amasawa 2022/05/03
    “アルゴリズムの説明責任について議論されるとき、私たちは必ずしもアルゴリズム自体を見たいわけではないことを認識しています。私たちが本当に欲しいのは、それらがどのように開発されたかについての情報なので”
  • インドに記録破りの猛烈な熱波が襲来、気候変動の影響色濃く

    4月下旬、インドは猛烈な熱波に襲われ、最高気温を更新している。一部の州では最高気温が43℃に達しており、冷房を利用できない人にとっては命取りになりかねない事態だ。 by Casey Crownhart2022.05.01 1 1 4月下旬、年間で最も暑い時期に突入したインドとパキスタンは熱波に見舞われ、最高気温を更新している。 インド気象局(IMD)によると、インドの一部の州では最高気温が43℃に達した。インド北西部では今後、さらに気温が上昇する可能性がある。 特に、多くの人が冷房を利用できない地域にとって、この熱波は致命的だ。また、気候変動によって熱波がより頻繁に、より激しくなっており、南アジアなどでは猛暑日がより長く続くようになっている。 インド工科大学ボンベイ校の気候研究者であるアルピタ・モンダル教授は、「今回の熱波は、時期と広がり方が特に問題です」と指摘する。例年、この地域の気温は

    インドに記録破りの猛烈な熱波が襲来、気候変動の影響色濃く
  • 今度こそ定着? 上海ロックダウンで食料品宅配アプリが正念場

    ロックダウンが続く上海では、オンライン料品宅配サービスが住民のライフラインになっている。だが、過去2年間の経験に照らし合わせると、パンデミック後もこれらのサービスが生き残れるかどうかは分からない。 by Zeyi Yang2022.05.02 1 2 午前0時、午前6時、午前8時、午前8時半、午前9時——。これらの時間は、クイニー・ソンの頭の中に刻み込まれている。上海に住む24歳のソンは4月の1週間以上、なかなか取れない料品注文の枠を確保するために、毎日この5つの時間にスマートフォンを取り出して、複数の料品宅配アプリをリロードしていた。 上海の1カ月におよぶロックダウン期間中、オンライン料品宅配アプリは取り残された住民たちの命綱となった。ソンは、都市封鎖が始まってから、料品の6〜7割をアプリで購入しているという。これらのサービスがなければ、彼女は料を使い果たしてしまうところだっ

    今度こそ定着? 上海ロックダウンで食料品宅配アプリが正念場
    Seiji-Amasawa
    Seiji-Amasawa 2022/05/03
    “過去2年間の経験に照らし合わせると、パンデミック後もこれらのサービスが生き残れるかどうかは分からない。”
  • 主張:「現金がなくなる日」はやってくるか?

    もはや現代の生活スピードと合わなくなった「現金」に代わるデジタル・マネーは、利便性を向上させる一方で、不平等を促進する。現金を再考する時なのだろうか? by Lana Swartz2022.04.22 3 2 私がよく行くカフェのきらびやかなガラス扉には、「当店はキャッシュレスです」というステッカーが貼られている。このステッカーは、その横に貼られたピカピカの「新型コロナウイルス感染症対策リスト」よりも前に作られたものだが、2つを合わせると「非接触の効率性」を訴える宣言となる。つまり、社会的交流、客同士の交流の場であるパブリックな空間を、最高の利便性と清潔感で体験できるという店側の約束だ。だが、キャッシュレスのこのカフェは、人との接触をなくそうとする一方で、はるかに重い社会的障壁や不平等を再生産しているのだ。 個人やコミュニティにとってのデジタル・ウォレットやモバイル決済などの取引技術は、意

    主張:「現金がなくなる日」はやってくるか?
    Seiji-Amasawa
    Seiji-Amasawa 2022/04/21
    “人は、アクセスできる取引ツールによって、力を与えられたり、力を奪われたりする。インターネット時代のお金を想像するとき、大きな課題となるのは、公共の利益に資する決済媒体をどう設計するか? なのだ”
  • 6億ドルのハッキング被害でも驚かない、暗号資産の危うい現状

    北朝鮮ハッカー集団によると見られる暗号資産窃盗事件が発生した。被害額は6億ドル以上という巨額の窃盗事件だが、暗号通貨の世界では1億ドル以上の事件が多発している。 by Patrick Howell O'Neill2022.04.19 2 3 米国連邦捜査局(FBI)は4月14日、暗号資産プラットフォーム「ローニン・ネットワーク(Ronin Network)」で2022年3月に発生したハッキング事件について、北朝鮮政府が運営する手練れのハッキング組織である「ラザルス・グループ(Lazarus Group)」の関与を明らかにした。 ラザルス・グループは6億2000万ドル相当の暗号資産イーサリアムを盗み出した。普通の窃盗事件の話であれば目を引くような金額だ。だが、暗号資産という未開拓な世界では、過去1年間にハッカー集団によって1億ドル以上の暗号資産が盗み出される巨額の窃盗事件が8件発生している

    6億ドルのハッキング被害でも驚かない、暗号資産の危うい現状
  • ロシアがウクライナへ大規模サイバー攻撃、送電網が標的に

    ウクライナとの地上戦で苦戦しているロシアが、ウクライナへのサイバー攻撃を強化している。送電網を標的とした大規模な攻撃が確認され、一部は成功した模様だ。 by Patrick Howell O'Neill2022.04.13 2 0 ウクライナ政府当局とスロバキアのサイバー・セキュリティ企業イーセット(ESET)によると、ロシアハッカーらがウクライナの送電網を標的にして、200万人に影響をおよぼす停電を起こそうと試みたという。 ハッカーらは「ワイパー(Wiper)」を使って、ウクライナのエネルギー会社にあるコンピューターを破壊しようとした。ワイパーとは、重要なデータを消去してコンピューターを使用不能にすることでシステムを破壊する、特別に設計されたマルウェアだ。 この攻撃による影響は不明。ウクライナ政府当局は、ウクライナ東部におけるロシアの軍事作戦を支援することを目的としたサイバー攻撃を阻止

    ロシアがウクライナへ大規模サイバー攻撃、送電網が標的に
    Seiji-Amasawa
    Seiji-Amasawa 2022/04/18
    “今回のサイバー攻撃は、政府の支援を受けたハッカーが産業システムを標的にしたことが公然となった、数少ない事例の1つだ。”
  • ロシアのインターネット断絶で現実味増す「スプリンターネット」

    世界共通のコミュニケーション基盤である、単一のグローバル・インターネットの存続が揺らいでいる。もし、インターネットの分断(スプリンターネット)が起こったら、元に戻すのは難しいだろう。 by James Ball2022.03.28 7 10 ロシアが西側諸国のオンライン・サービスから断絶したのは、現実の世界貿易ルートから断絶したのと同様に、突然の出来事であり、完全なものであった。 この記事はマガジン「世界を変える10大技術 2022年版」に収録されています。 マガジンの紹介 フェイスブックはロシア当局によって完全にブロックされており、ツイッターもほぼ完全に遮断されている。さらに、アップル、マイクロソフト、ティックトック(TikTok)、ネットフリックスなど、多くの企業がロシア市場から自主的に撤退した。ロシアは急速に、イランのようなデジタル・パーリア国家(日版注:国際的に孤立した状態にある

    ロシアのインターネット断絶で現実味増す「スプリンターネット」
  • 脳で想像したのと「同じ意味」の画像を表示、阪大が新技術

    大阪大学の研究チームは、被験者が見た画像の意味を頭蓋内脳波から推定する脳情報解読技術を開発。この技術を用いて、被験者が想像したのと同じ意味の画像を画面に表示できることを世界で初めて実証した。さらに、被験者が画像を見ながら別の意味の画像を想像する際の脳活動の特徴を明らかにし、想像した画像の意味内容を推定できることを示した。 この技術は、言語モデルの意味空間を用いて脳信号を解読することにより、被験者が想像している画像を推定するというもの。言語モデルの学習には、ウィキペディアにある大量の文章を用いた。実験では、視覚野周辺に頭蓋内電極を留置された17人の被験者が、風景、動物、文字、ヒトといったさまざまな意味内容が含まれている60分の動画を視聴。その際の頭蓋内脳波を計測することで、被験者が視聴している動画の意味内容を推定した。 さらに、研究チームは同技術を用いて、被験者が想像した意味内容の画像を表示

    脳で想像したのと「同じ意味」の画像を表示、阪大が新技術
    Seiji-Amasawa
    Seiji-Amasawa 2022/04/01
    “この技術は、言語モデルの意味空間を用いて脳信号を解読することにより、被験者が想像している画像を推定するというもの。”
  • ロシアを標的とした「抗議ウェア」、オープンソース界に衝撃

    ロシアウクライナ侵攻に抗議する「プロテストウェア」がオープンソース・ソフトウェアの利用者らに衝撃を与えている。少なくとも一つのOSSプロジェクトに、ロシアとベラルーシにあるコンピューターのファイルを消去することを目的とした悪意のあるコードが追加されていた。 by Patrick Howell O'Neill2022.03.25 50 4 ロシアウクライナ侵攻に対する抗議メッセージを表示するよう改変されたオープンソース・ソフトウェア「プロテストウェア(protestware、プロテストは抗議の意味)」の広がりを受けて、ロシア最大の銀行がユーザーにソフトウェアのアップデート中止を呼びかけている。 この記事はマガジン「世界を変える10大技術 2022年版」に収録されています。 マガジンの紹介 プロテストウェアのほとんどは反戦や親ウクライナ派のメッセージを表示するだけで、ユーザーに実害はない。

    ロシアを標的とした「抗議ウェア」、オープンソース界に衝撃
    Seiji-Amasawa
    Seiji-Amasawa 2022/04/01
    “「パンドラの箱が今開かれました。これからオープンソースを使う人々は、かつてないほどの外国人排斥を経験するようになります。誰もがそこに含まれます」”
  • 「人間並み」の作文力、大規模言語AIをデモ=東大ベンチャー

    東京大学発の人工知能AI)スタートアップ企業であるイライザは、キーワードを入力すると約6秒で日語の文章を生成する大規模言語モデルAIを開発。このモデルを用いた文章執筆AI「ELYZA Pencil(イライザ ペンシル)をデモサイトとして一般公開した。日語においてキーワードから文章生成できる大規模言語AIの一般公開は国内初だという。 イライザは2020年に、国内最大の日語テキストデータの学習量および国内最大のモデルの大きさを有する大規模言語AI「ELYZA Brain(イライザブレイン)」を開発した。さらに今回、日常・ビジネスの場でよく発生する「文章生成」という問題設定に特化したELYZA Pencilを開発し、一般公開するに至った。デモサイトでは、ニュース記事、ビジネス用のメール、職務経歴書を生成できる。 同社が、選定したキーワードを用いて東大生3人とELYZA Pencilに文章

    「人間並み」の作文力、大規模言語AIをデモ=東大ベンチャー