1月24日、国会で初の所信表明演説をした野田佳彦首相は、「松下政経塾」の第一期生である。同塾は1979年、松下電器産業(現パナソニック)の創業者である松下幸之助氏が創設、「地盤、看板、カバン」のいわゆる「3バン」がない人材が政治家になれる道筋を作った日本のリーダー養成塾として知られる。 民主党の前原誠司政調会長、玄葉光一郎外相、今回の改造で初入閣した松原仁国家公安委員長(拉致問題担当相)はいずれも政経塾OB。福山哲郎前官房副長官もそうだ。政経塾OBではないが、鳩山政権で官房長官を務め、今回再入閣した平野博文文部科学相はパナソニック労組出身である。民主党政権は「パナソニック政権」でもある。 民主党政治も全く駄目だが、本家筋のパナソニックの経営も絶不調だ。幸之助氏は草葉の陰できっと泣いていることだろう。